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第3号 令和2年2月27日

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  1. 茂原市議会 2020-02-27
    第3号 令和2年2月27日


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    最終取得日: 2021-07-30
    令和2年2月19日招集 茂 原 市 議 会 定 例 会 会 議 録 ( 第 3 号 ) 議 事 日 程 (第3号) 令和2年2月27日(木)午前10時00分開議 1 一般質問
    (6) 三 橋 弘 明 議員 (7) 山 田 広 宣 議員 (8) 向 後 研 二 議員 (9) 飯 尾 暁 議員 茂原市議会定例会会議録(第3号) 令和2年2月27日(木)午前10時00分 開議 ○議長(ますだよしお君) おはようございます。ただいまから本日の会議を開きます。 現在の出席議員は21名であります。したがいまして、定足数に達し会議は成立しました。 ☆ ☆ ○議長(ますだよしお君) 本日の議事日程は、お手元に配付してありますので、それにより 御了承願います。 ☆ ☆ 議 事 日 程 一 般 質 問 ○議長(ますだよしお君) それでは、これより議事日程に基づき、議事に入ります。 議事日程第1「一般質問」を行います。 昨日からの一般質問を続行します。 本日は、質問順位6番から9番までとします。 発言に入る前に申し上げます。質問者は、質問内容を簡明に述べるとともに、答弁者は、そ の内容を的確に把握し、明確な答弁をされますようお願いします。 なお、質問時間は、答弁を含め、60分以内となっておりますので、御了承願います。 それでは、順次質問を許します。 ここで申し上げます。質問者であります三橋弘明議員より、一般質問に関する資料の配付の 申し入れがありましたので、これを許し、お手元に配付しました。 最初に、三橋弘明議員一般質問を許します。三橋弘明議員。 (19番 三橋弘明君登壇) ○19番(三橋弘明君) おはようございます。19番の三橋弘明でございます。 初めに、新型コロナウイルスの感染の拡大により、各種イベントが自粛され、深刻な事態と なっております。科学や高度な医療技術が発達、進化する中で、神がいるならば、私たちに何 を掲示しておるのかと考えさせられます。建国記念の日を祝う会で講演した青山繁晴氏は、こ の新型コロナウイルスについて、武漢熱と断言し、中国政府の姿勢、対応を批判しました。い ずれにいたしましても、経済に及ぼす影響も大きく、一刻も早く鎮静化することを願うところ でございます。 - 121 - それでは、通告にしたがいまして、一般質問をさせていただきます。 初めに、本納地区学校再編計画について伺います。 まず、本納小の崖問題の対応について、危険性を伴う本納小裏山の崖の対策について、市の 見解を伺います。 2点目は、本納小の本納中への移転に対する諸課題について、市の見解を伺います。 次に、小中学校空調設備設置工事について伺います。 市内各小中学校エアコン設置進捗状況を伺います。 また、設計価格入札価格、下請価格の差異について。市の空調設備設計価格が、他の自 治体に比べて高いと思いますが、その理由について伺います。 以上で、最初の質問といたします。 ○議長(ますだよしお君) ただいまの三橋弘明議員一般質問に対し、当局の答弁を求めま す。
    市長 田中豊彦君。 (市長 田中豊彦君登壇) ○市長(田中豊彦君) 三橋弘明議員一般質問にお答えさせていただきます。 私からは、小中学校空調設備設置工事についての中で、下請業者の請負金額を市が把握して いるかとの御質問でございますが、公共工事においては、元請業者が下請契約を締結した際は、 公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律に基づき、施工体制台帳を作成し、発注 者に提出することになっております。この施工体制台帳は、下請負人の商号または名称、建設 工事の内容及び工期等を記載しており、請負代金の額がわかる書面をこの台帳に添付すること となっております。 なお、現場の警備業務や廃棄物の運搬業務等建設工事に該当しない請負代金の額は添付さ れませんので、これらを除いた下請代金の額を把握しております。 私からは以上でございます。 ○議長(ますだよしお君) 教育長 内田達也君。 ○教育長(内田達也君) 教育関係の御質問に御答弁申し上げます。 (教育長 内田達也君登壇) 初めに、本納地区学校再編計画について、本納小裏山の崖の対策についてでございますが、 本納小学校の裏の崖につきましては、平成11年に崖面のボーリング調査を実施しており、崖の 地山は安定しているとの調査結果が出ております。この調査を実施した事業者が、今回の崩落 - 122 - 現場を再度確認し、崖の対策についての提案を受けております。 その結果、今回の崩落は大雨による表土部分の崩落であり、その対策として、崖上部の樹木 を根が枯れないように伐採するとの提案を受け、今議会に、伐採にかかわります委託料を補正 予算に計上させていただきました。そのほかの対策として、崩落により壊れた防護フェンスの 修理と、崖に面した校舎1階の窓ガラスへ、ガラス飛散防止フィルムの貼付工事を実施いたし ました。 それから、先日2月15日に本納小学校で、保護者及び地域住民の皆さんを対象に行った説明 会で、多くの保護者から、早く本納中学校に校舎を建設して、移転させてほしいという声が聞 かれております。請願も、保護者から出ておりますし、保護者はほとんどが、本納中学校へ増 築して、早期移転を強く求めておりますので、崖の危険回避の対策としても、保護者の皆様の 声に応えるためにも、早期移転の実現に努めてまいりたいと考えております。 次に、本納小の本納中への移転に対する諸課題についてでございますが、本納小学校の移転 につきましては、小学校と中学校が同一敷地内で教育活動を行う諸課題について、両校の教職 員と協議をするとともに、先進例である長南小中学校にも視察を行っております。 また、長南小中学校のように、中学校敷地内に小学校を移転して、小中一貫教育を行ってい る、よい実践例が全国にはたくさんありますので、それを参考に魅力ある学校にしたいと考え ております。 次に、小中学校空調設備設置工事進捗状況でございますが、エアコン設置進捗状況につ きましては、工事は順調に進んでおります。各小中学校とも、室内機や室外機は全て設置が完 了しております。受変電設備の改修工事や配管配線工事など、一部完了していない工事はござ いますが、3月中旬までには全ての工事が完了する見込みでございます。 次に、空調設備設計価格が、ほかの自治体に比べ高いと思うが、その理由について伺うと の御質問でございますが、設計価格につきましては、千葉県が作成している工事単価表を使用 し、積算しておりますので、適正だと認識しております。 本市の場合、空調機に必要な電気容量が不足しますので、電源設備を増設または更新するこ とが必要なため、既存の受変電設備の改修費が大きくなり、ほかの自治体と比べると事業全体 の費用が高くなっております。 次に、入札価格は、設計額を下回る場合がほとんどであるが、それは各業者は設計単価を知 っているものと判断されるとの御質問でございますが、設計価格並びに設計単価につきまして は公表しておりませんので、入札価格設計価格を上回る事例も多数見受けられているところ - 123 -
    でございます。以上でございます。 ○議長(ますだよしお君) 再質問ありますか。三橋弘明議員。 ○19番(三橋弘明君) まず、本納小の崖問題なのですけども、崖のボーリング調査を実施し た業者名を伺います。 ○議長(ますだよしお君) 教育部長 久我健司君。 株式会社テクノアースでございます。 ○議長(ますだよしお君) 三橋弘明議員。 ○教育部長久我健司君) 平成11年に、学校裏の崖面のボーリング調査を実施した業者名は、 ○19番(三橋弘明君) 崖上部の樹木を根が枯れないように伐採するとういうことですけれど も、根が今回の伐採等の対応で、本当に安全が確保されるのか。根が枯れたら危ないのか、そ の辺も含めてお願いします。 ○議長(ますだよしお君) 答弁を求めます。教育部長 久我健司君。 ○教育部長久我健司君) 本納小学校の裏の崖は、調査の結果、地山が安定しているとの調 査結果を平成11年にいただいております。その調査を実施した事業者が、昨年10月25日の大雨 のときに木が崩落したわけでございますが、その現場を再度確認し、対策についての提案を受 けております。 対策としては、崖上部の樹木を根が枯れないように伐採するとのことでしたので、定期的に 伐採が必要と考えております。御存じのように、崖は土砂災害特別警戒区域であり、本納小学 校の保護者から請願も出ておりますので、本納中学校敷地に早く移転することが必要と考えて おります。引き続き、現場等については伐採等で考えてまいります。以上です。 ○議長(ますだよしお君) 三橋弘明議員。 ○19番(三橋弘明君) 保護者から早く移転ということで、先ほど教育長からの答弁にもあり ましたけれども、早く移転としておりますが、今の予定では、最短で令和3年の9月であり、 1年半余の期間があります。台風や豪雨のみならず、地震の心配もあるわけです。 市はこの間の安心・安全を確保、保障できるのでしょうか、伺います。 ○議長(ますだよしお君) 答弁を求めます。教育部長 久我健司君。 ○教育部長久我健司君) 最善の対策をとっていきたいと思っております。まず崖、先ほど の木の伐採でございますが、複数の事業者に確認したところ、やはり大きな木になりますと、 風によって根の周辺を崩していく。ですから、その木自体の重さを軽減していく。そのような ことでございます。 - 124 - また、教育長の答弁にもございましたように、1階の北側に面する窓ガラスに飛散防止フィ ルムなどをやっております。絶対の安全はないと思いますが、できる限りの対策はとっていき たいと考えております。以上です。 ○議長(ますだよしお君) 三橋弘明議員。 ○19番(三橋弘明君) ちょっと調査不足で、本納小の崖のどのような木が生えているか、わ からないのですけれども、結局、風等で木が揺れて、そうすると危ない。崩れる可能性がある ということで、危ないというわけです。そういうことで、本当に大丈夫かなと思いますけれど も、今そういう御答弁ですから、それはそれで一応、よしとします。 次に、裏山の地権者からは、土地売却の意向もあったようですが、市はどのように考えてお るのか伺います。 ○議長(ますだよしお君) 教育部長 久我健司君。 ○教育部長久我健司君) 昨年10月25日の大雨によりまして、樹木が崩落いたしました。今 後、伐採等を行っていくに当たりまして、昨年12月に、裏山の地権者の方のお一方のところに 訪問いたしました。訪問の目的は、樹木伐採のために市が立ち入ることを依頼し、承諾をいた だいたところでございます。先方さんからの売却等の話は、ございませんでした。 教育委員会といたしましては、平成30年8月の本納小学校PTAからの安全対策についての 要望書を受け、崖からの危険回避のために、本納中学校敷地内へ本納小学校を移転することが、 庁内の庁議で決定いたしましたので、その決定に従い、子供たちの安全を確保することを第一 に、本納中学校敷地内での新校舎建設を早急に進めておるところでございます。以上です。
    ○議長(ますだよしお君) 三橋弘明議員。 ○19番(三橋弘明君) 今の答弁、そして先ほどの教育長の答弁もそうなのですけれども、早 く本納中のほうに本納小を移転と、保護者からも強く要望、請願が出ておるということですけ れども、逆にこの議会で、本納小の崖を削るなり対策をして、残してほしいという陳情が出て おるわけです。 そこで、相反する意見が出ておりますし、12月議会の本納小のPTAの請願に対して、本納 小の同窓生からは、それは本納小を明け渡す、城明け渡しじゃないですけれども、何か非常に 今ぎくしゃくしている。そのため、今回の陳情になったと聞いております。その辺はまた教育 福祉委員会で、ちょっと議論したいと思っております。 まず、崖について、売却の話はありませんでしたということなのですけれども、売却の話が あったら、市はどう検討していたのですか、伺います。 - 125 - ○議長(ますだよしお君) 答弁を求めます。教育部長 久我健司君。 ○教育部長久我健司君) 売却という話になりますと、切り土をするのかということになる かと思いますが、仮に裏の崖を崩す工事を行うこととする場合でございます。当然、庁内での 方針決定のための協議、予算の確保の獲得、その後現場での測量、用地交渉、土木設計、崩し た土砂の移設場所の確保、そして、本工事ということになってきますので、工事期間には相当 な期間を要すると想定しております。 また、本納小裏の当該地は、昭和53年12月に市の文化財に指定いたしました戦国時代の極め て貴重な本納城跡の隣接地でございますので、あわせて文化財の調査が必要となってきます。 教育委員会といたしましては、従来より小学校PTAから要望書や請願が提出されており、 本納中の敷地内への小学校校舎建設を進めておりました。本納中学校敷地内への移転が、本納 小児童の安全を確保する最短で最善な策であると考えております。 ○議長(ますだよしお君) 三橋弘明議員。 ○19番(三橋弘明君) 今の答弁で、基本的には市は、裏山の土地の購入の予定はないという ことで、確認させていただきます。 あと、本納小の本納中への移転についての諸課題の中で、まず、大雨で冠水する場所への移 転に対する不安と、安全の確保について伺いますけれども、皆さんにお配りした資料は、10月 25日の本納中の踏切から北側の冠水状況です。 このブロック塀がたまたま、ちょうど色が変わっていて、比較していただければ、大体60セ ンチから70センチぐらいの水が。よく見ると、校舎のほうは確かに浸水していないというのは わかるのですけれども、そういう危険なところについて、保護者からも不安が出ておりますけ れども、その点について伺います。 ○議長(ますだよしお君) 教育部長 久我健司君。 ○教育部長久我健司君) 10月25日の大雨によりまして、本納中学校の周辺道路、あと敷地 内北側テニスコート付近での冠水は確認しておりますが、校舎などへの浸水はなかったと確認 しております。以上でございます。 ○議長(ますだよしお君) 三橋弘明議員。 ○19番(三橋弘明君) 校舎への浸水はなかったということですが、昨日の杉浦議員の質問の 中にもありましたように、本納の街中、高田も含めて水浸しになったと。そういう中で、本納 中、陸の孤島のようになって、保護者からは、子供たちが腰まで水につかって帰ってきたとか、 車で迎えに行っても、たどり着けなかったというお話を聞いております。そういう状況の中で、 - 126 - そこに建てるというのは非常に疑問があります。 次に、新たな教室棟の建設現場を選んだ経緯について、伺います。これは、この資料の下の 写真が本納小建設予定地で、もう一つの写真は、線路側から見た建設予定地です。要するに線 路に近いところまで建てるということなのですけれども、その経緯を伺います。 ○議長(ますだよしお君) 教育部長 久我健司君。 ○教育部長久我健司君) 御質問の中の、校舎には浸水していないが、いろいろ問題がある のではないかという点でございますけれども、まず、10月25日の大雨では、本納中周辺に限ら
    ず、本納小学校のちょうど坂の下の道路、そして市内、ほかにも早野中学校冨士見中学校な ど、冠水により迎えに行くことが困難である場所、また、そのために学校にとめ置いた学校な どは多数ございました。 12月の市議会定例会一般質問におきましても、今後の対策を大きな課題として、教育委員 会としても捉えております。もう既に年明けから、管理職研修会などをするとともに、現在、 教育委員会では、大雨が予想されるとき、大雨警報が出た際の休校の判断や、学校にとめ置く などの基準の策定を行っておるところでございます。当然、児童生徒のみならず、お迎えに来 ていただける御家族のことを考え、安全を第一に現在、取り組んでおるところでございます。 その次の建設場所を選んだ経緯でございますが、建設場所につきましては、既存の校舎との 連携を考えて、現在の建設予定地となったものでございます。以上です。 ○議長(ますだよしお君) 三橋弘明議員。 ○19番(三橋弘明君) 安全を考えてということであれば、12月の請願のときも言いましたけ れども、豊岡小、新治小は大丈夫ですから、何でそういうことを考えなかったのかと。それは 言っておりませんから、一応意見として申し述べておきます。 この本納小建設予定地は、現在先生方の駐車場になっておりますけれども、ここに建てると いうことで、先生方や、また、陳情の中に出ております保護者の送迎時の駐車場の確保はでき るのかということで、その点について伺います。 ○議長(ますだよしお君) 教育部長 久我健司君。 ○教育部長久我健司君) 教職員や、保護者の方々の送迎時の駐車場の確保につきましては、 御指摘の北側校庭のあいたスペースを利用して、駐車場を整備する予定でございますが、当然、 整備することによって、周辺への影響というものも考えていかなくてはいけませんので、関係 部署と協議をしながら、対策を講じていきたいと考えております。以上です。 ○議長(ますだよしお君) 三橋弘明議員。 - 127 - ○19番(三橋弘明君) 本納中、そして本納小の先生などの人数を見ると、やはり40人以上い ることになります。そうなると、これは通告していませんけれども、単純に40台からの駐車ス ペースが必要になると。そうすると、限られた本納中のスペースの中で、非常に難しいと思い ます。そういうことも含めて、今後、また質問させていただきたいと思います。 次に、本納中の中に本納小。そうすると、小学校というのは遊具が必要なのですけれども、 遊具の場所は確保できるのでしょうか、伺います。 ○議長(ますだよしお君) 教育部長 久我健司君。 ○教育部長久我健司君) 学校におけます遊具につきましては、設置を予定しておりますが、 現在、設置する種類や場所については、両校の教職員と協議をしているところでございます。 ○議長(ますだよしお君) 三橋弘明議員。 ○19番(三橋弘明君) 駐車場もそうですけれども、遊具の場所を確保するとなると、それな りの面積が必要だと思います。また、その辺についても、こちらも調査していきたいと思いま す。 次に、先ほどからも言われております保護者からは早くということなのですけれども、本納 地区住民、特に本納小の同窓生からは、移転に関しての説明会を実施してほしいという要望が、 特にこの話が煮詰まってきた中で聞かれますが、市は実施する考えがあるのか伺います。 ○議長(ますだよしお君) 教育部長 久我健司君。 ○教育部長久我健司君) まず、本納、新治、豊岡の自治会長連合会からの依頼をいただき まして、昨年9月下旬に、現在の取り組みについて説明をさせていただきました。 また、昨年の11月16日及び24日に、本納、新治、豊岡地区に自治会回覧を行いまして、3小 学校及び本納中の保護者への案内を行い、移転に関しての地域での説明会を行っております。 また、家庭教育学級の開催に合わせて平成31年1月19日と今年の1月25日、リサイクル活動 の日に合わせて2月15日と、本納小学校におきまして、保護者と地域の方々に、本納小の移転 についての説明をしているところでございます。 今後も引き続き周知に、丁寧な説明に努めてまいります。 ○議長(ますだよしお君) 三橋弘明議員
    ○19番(三橋弘明君) 本納小の本納中への移転は今回、建設は仮校舎と考えている方も多い ようですし、豊岡地区に至っては、ここに将来的に移転になると認識している人は、少ないよ うに思います。そういう中で、十分な説明をお願いしたいと思います。 次に、本納中のプールは、過去においても、不具合が指摘されておりましたが、プールにつ - 128 - いては、どうするのか伺います。 ○議長(ますだよしお君) 教育部長 久我健司君。 ○教育部長久我健司君) 本納中のプールは、多少の傾きは認められておりますが、授業に 支障のないことを確認しております。 なお、現在、本納小のプールは学校から離れていまして、また、老朽化が著しいということ から、以前から一般質問等でお話しさせていただいておりますように、令和2年度から民間プ ールの活用ができないかということで、検討しておるところでございます。以上です。 ○議長(ますだよしお君) 三橋弘明議員。 ○19番(三橋弘明君) あと校庭、運動場及び体育館も一つであります。中学生は、放課後に なれば部活動が始まりますし、その他児童たちも、グラウンドや体育館で遊びたいわけで、共 有することは大変難しいと考えますが、見解を伺います。 ○議長(ますだよしお君) 教育部長 久我健司君。 ○教育部長久我健司君) 運動場でございますが、国が設置基準を定めておりまして、その 設置基準によりますと、本納小の児童数では2400平方メートル。本納中の生徒数では3600平方 メートルとなり、合わせて6000平方メートルが基準の面積となりますが、現在、本納中の運動 場は1万9418平方メートルと、基準の3倍以上ございます。 体育館でございますが、市内では、本納小と本納中を合わせた学級数よりも、多い学級数を 有する学校が3校あり、東郷小、萩原小、東部小でございますが、一つの体育館で、授業を行 っております。さらに、本納中学校は武道館がございますので、武道館を第2体育館として使 用できることから、小中で共有することには、問題はないと考えております。 ○議長(ますだよしお君) 三橋弘明議員。 ○19番(三橋弘明君) 数字的には大丈夫ということなのですけれども、運動場を3分の1と 3分の2に区切って、ネット等を張るのか。それは難しいと思います。確かに国の基準からい けば広いかもしれませんけれども、現実問題は、中学生は部活動をし、その他児童たちは遊び 場がなくなる気がしております。 次に、小中それぞれ学校行事があります。その練習や準備等において、お互いへの影響が危 惧されます。特に本納中は運動会や合唱等のいろいろな行事を行っている中で、どう対処する のか伺います。 ○議長(ますだよしお君) 教育部長 久我健司君。 ○教育部長久我健司君) 全国には、同一敷地内での小中一貫教育を行っている学校が100 - 129 - 校以上ございます。小学校・中学校の学校行事の調整や、小学校・中学校合同で行事を行うな ど工夫することで、十分対応できておると聞いております。以上です。 ○議長(ますだよしお君) 三橋弘明議員。 ○19番(三橋弘明君) 小中合同で行事を行うということなのですけれども、やはり小学校1 年生と中学校3年生では、体力に差があるわけで、そういう中で、ただ合同でという紋切り型 の答弁では、ちょっと困るのですけれども。 次に、これは前からも言われているのですけれども、小中の授業時間の違いについてですが、 小学校は45分、中学校は50分。そうすると、5分ずつ、休み時間がどんどんずれてきて、その 影響が危惧されるわけです。特に中学校、スタートは同じでも、中学校は50分ですから、中学 校の先生が教えている。そういう中で、残り5分10分で、要点を教えようとするときに、子供 たちが、小学生は外へ、休み時間ですから、騒ぎ始めちゃう。その辺が危惧されますが、どう 対処するのでしょうか。 ○議長(ますだよしお君) 教育部長 久我健司君。 ○教育部長久我健司君) 既に実践している学校では、授業時間の違いについて工夫して日
    課を含んでおり、特に問題にはしておりません。具体的には、ノーチャイム制を導入したり、 業間休みや清掃時間などの日課を工夫したりして、対応しております。また今回、増設します 校舎は、本納小の普通教室ですので、本納中の普通教室とは別棟となっておりますので、授業 への影響はないと考えております。 ○議長(ますだよしお君) 三橋弘明議員。 ○19番(三橋弘明君) 前にも、12月のときに言いましたけれども、小学校低学年は特に元気 よく騒ぎ、よく遊ぶ。それが子供の特徴であります。中学生になれば、思春期も迎え、また受 験も控えて、静かな環境で勉強に集中したい。そういう中で、校舎が、先ほども言いましたよ うに、ここの校舎建設場所と中学校の教室は、そんなに離れていないわけです。小学校低学年 の子供は元気よく騒ぎます。そうすれば当然、中学生の授業に支障が出ると考えるのが、当た り前だと思います。 ここでちょっと今年の天皇陛下の歌会始のお題は「望」なんですけれども、「学舎(まなび や)にひびかふ子らの弾む声さやけくあれとひたすら望む」、天皇陛下も、子供たちが元気よ く騒ぐというのは当たり前だといっているわけですよ。そういう中で、支障がないというのは、 それこそ支障があります。 それはそういうことで、次に、給食費や清掃時間等のずれも懸念されておりますが、それに - 130 - ついては、どう対処するのでしょうか、伺います。 ○議長(ますだよしお君) 教育部長 久我健司君。 ○教育部長久我健司君) 小中学校の普通教室は別棟になります。増設校舎のほうにも、給 食の配膳室を設置する予定ですので、給食のずれとか、給食の音で授業への妨害とかはござい ません。また、清掃時間なども、昼休み終了後に小学校、中学校合わせて行うようにするなど、 それは教育現場のほうで工夫して実施していきますので、問題はございません。 ○議長(ますだよしお君) 三橋弘明議員。 ○19番(三橋弘明君) 給食も、いろいろ問題が指摘されておりますけれども、問題がないと いうことですので、とりあえず次の質問にいきます。 小中一貫教育のメリット、デメリットについては、さまざまな意見がありますが、その中で、 学校の統廃合に利用される懸念があるということが指摘されております。本納小の本納中への 移転は、その典型とも言えると思いますが、市の見解を伺います。 ○議長(ますだよしお君) 教育部長 久我健司君。 ○教育部長久我健司君) 本納小学校本納中学校は、いずれも小規模化が進んでいること から、学校再編第一次実施計画に基づきまして、本納中の空き教室や特別教室を有効活用し、 本納中の敷地内に本納小の設置を進めているところでございます。 さらに、本納小の裏の崖の問題、特別災害警戒区域に指定されたため、早期に本納小児童の 安全対策として行うものでございます。よろしくお願いいたします。 ○議長(ますだよしお君) 三橋弘明議員。 ○19番(三橋弘明君) 小中一貫教育というお題目の中で、とりあえず本納小を本納中にとい う市の安上がりな教育行政、そんな感じがしております。これはまた陳情等もありますので、 そういう中で議論させていただきます。 次に、小中一貫にすることにより、小学校高学年のリーダーシップや自主性が養われなくな る。そしてまた、この9年間一緒であるということで、人間関係が固定化しやすいというデメ リットも多いと思いますが、これらの問題点にどう対処するのか伺います。 ○議長(ますだよしお君) 教育部長 久我健司君。 ○教育部長久我健司君) 運動会や学習発表会、児童会活動など、小学校高学年に責任のあ る役割を持たせるような行事や活動を工夫することで、リーダー性を養うことはできます。ま た、児童会と生徒会が交流して、挨拶運動や合同の行事を行ったり、授業や清掃、部活動など、 異なった学年で交流したりすることで、多様な人とかかわり、社会性を育成することができる - 131 - と考えております。 ○議長(ますだよしお君) 三橋弘明議員
    ○19番(三橋弘明君) 今回、本納小が本納中にということで、市当局は計画をしておるわけ ですけれども、市が標榜する小中一貫教育とは何なのか。また「目指す子供像のイメージ (例)」という中で、小中9年間を見通した教育課程を編成しているとしておりますが、何を 目指すのか伺います。 ○議長(ますだよしお君) 教育部長 久我健司君。 ○教育部長久我健司君) 小中一貫教育は、小学校6年間、中学校3年間のそれぞれの学習 や生活を9年間でのものとして捉え、これまで取り組んできた小中連携教育をさらに発展、充 実させるものでございます。9年間という学びの連続性を生かし、義務教育を終える段階で身 につけておくべき力は何かという観点から、15歳段階でのこども像を定めていくところでござ います。以上です。 ○議長(ますだよしお君) 三橋弘明議員。 ○19番(三橋弘明君) 通告してあったかどうか、忘れてしまいましたが、小中一貫という中 で、いろいろな形がありますけれども、6・3制の小中一貫なのか、9年間を通した小中一貫 なのかを伺います。 ○議長(ますだよしお君) 教育部長 久我健司君。 ○教育部長久我健司君) 小中一貫教育では、9年間の学年の区切りを5年・4年の5・4 制や、4年・3年・2年の4・3・2制に区切って実施している学校もございますが、本納小 学校・本納中学校では当面の間、6年・3年の6・3制で行ってまいります。 現状との違いでございますけれども、同じ敷地内で、教員の交流を図り、中学校の先生が指 導法について助言をしたり、小学校の先生が、小学校からの子供の様子をきちんと引き継ぎ、 基本の確認をしたりすることで、子供たちの学力向上に結びつけられるものと考えております。 以上です。 ○議長(ますだよしお君) 三橋弘明議員。 ○19番(三橋弘明君) 最後になりますけれども、小中一貫教育とは、小学校と中学校の9年 間一貫で行われる体系的、継続的な教育のことでありますが、国の法改正のもと、平成28年4 月より、本格的な取り組みがスタートしたとのことです。 しかし、運営については、まだ手探り状態であり、課題も多いとのことであります。特にデ メリットとしては、小1と中3は、先ほども言いましたけれども、心身の発達に差があり過ぎ - 132 - る。また、小学校高学年になっても、高学年の自覚、自主性、リーダーシップが養われず、小 学校卒業という実感が湧かない。薄れるとともに、中学校に目新しさが失われる可能性がある とされております。さらに、中学生の悪い影響、いじめ等を受ける可能性があると指摘されて おります。 私ども本納地区の住民とすれば、もう近々の課題であるわけですけれども、多くの諸課題を 抱える本納小の本納中への移転であります。拙速に建設ありきでなく、これらの諸課題を一つ 一つクリアしてから取り組んでいただきたく、強く要望いたして、この質問は終わります。 次に、小中学校エアコン設置について伺います。 まず、設計価格に、なぜ自治体ごとに差が生じるのか、伺います。 ○議長(ますだよしお君) 教育部長 久我健司君。 ○教育部長久我健司君) 空調設備の設置では、一般的な家庭に設置するような、室外機1 台に対して室内機1台となるパッケージ方式や、室外機1台に対し、室内機が複数台となるマ ルチ方式がございます。その方式の違いにより、空調の機器代や、各学校で校舎の形状が違い ますので、室外機から室内機までの配管などにかかる費用に差が生じるものと考えております。 また、電気容量が増えることによりまして、今まで設置していました受変電設備を改修する 必要性や、子供たちの安全面、授業への配慮など、その影響で工事費に差が生じるものと考え ております。 ○議長(ますだよしお君) 三橋弘明議員。 ○19番(三橋弘明君) 市当局も、他の自治体の調査を行ったようですけれども、他の自治体 との設計価格の差に、担当部局は疑問を感じないのか伺います。 ○議長(ますだよしお君) 教育部長 久我健司君。
    教育部長久我健司君) 他の自治体との比較を行いました結果、本市と同じように、学校 ごとに大きなばらつきがございました。自治体の考え方や学校ごとの状況により、設計価格を 積算していると認識しております。 ○議長(ますだよしお君) 三橋弘明議員。 ○19番(三橋弘明君) 小中学校エアコン設置は、昨年の9月議会で9月19日に可決されま した。工期は9月20日から今年の3月23日だと思いましたけれども、この消費税が10%に増税 されるまでに10日間あったことから、一般的に業者は、消費税が増税される前に調達できる資 材・機材等を購入すると考えますが、それを確認することはできるのでしょうか伺います。 ○議長(ますだよしお君) 教育部長 久我健司君。 - 133 - ○教育部長久我健司君) 資材や機器などが、消費税の増税前に調達されたかどうかまでは 確認いたしません。市としましては、契約後、業者がどの材料を使用するか示してもらい、承 認した後に業者は発注し、納品となります。以上です。 ○議長(ますだよしお君) 三橋弘明議員。 ○19番(三橋弘明君) これも、政務活動費などは非常に厳しくチェックされて、早割とか何 かでやると、その分できちんと政務活動費を申告しなくちゃいけないのですけれども、こうい う億のになると、何かずさんだという感じがします。 そういう中で、次の質問として、消費税切りかえのタイミングによっては、業者は8%で資 材を購入し、市へ10%で請求することで、業者側のさらなる利益につながることになると思い ますが、市では、そういう伝票等のチェックをしているのか伺います。 ○議長(ますだよしお君) 教育部長 久我健司君。 ○教育部長久我健司君) 国税庁の通知では、平成31年4月1日以降の契約で、令和元年10 月1日以降、工事完了の場合は、消費税率は10%の適用となっております。エアコンに限らず、 どの工事でも、伝票のチェックは行っておりません。以上です。 ○議長(ますだよしお君) 三橋弘明議員。 ○19番(三橋弘明君) 次に、入札価格は、設計価格を下回る場合がほとんどでありますが、 それは各業者が、設計価格を知っているのではないかと判断されますが、市の見解を伺います。 ○議長(ますだよしお君) 答弁を求めます。教育部長 久我健司君。 ○教育部長久我健司君) 設計価格並びに設計単価につきましては公表しておりませんので、 入札価格設計価格を上回る事例というのは多数、見受けられるところでございます。 ○議長(ますだよしお君) 三橋弘明議員。 ○19番(三橋弘明君) そこで、前も聞いたのですけれども、エアコン工事は、本来は管工事 業で発注すべきと考えられますが、茂原市はなぜ建築一式工事業で発注したのか伺います。 ○議長(ますだよしお君) 教育部長 久我健司君。 ○教育部長久我健司君) 空調設備設置工事につきましては、職種が建築工事にかかわるも の、受変電設備の改修や電線配管などの電気設備工事にかかわるもの、機器の取りつけに伴う 配管などの機械設備工事にかかわるもの、換気工事にかかわるものと多岐にわたりますので、 総合的に判断した結果、業種を建築一式工事とさせていただきました。 ○議長(ますだよしお君) 三橋弘明議員。 ○19番(三橋弘明君) 今回の4社、5社で、元請業者が決まっているのですけれども、業者 - 134 - 指名に、俗にいう忖度があったのではと疑われますが、市の見解を伺います。 ○議長(ますだよしお君) 教育部長 久我健司君。 ○教育部長久我健司君) 今、御答弁いたしましたように、多岐にわたる工事内容でござい ますので、緊急かつ確実な年度内完了を見据え、総合的に判断したところでございます。 ○議長(ますだよしお君) 三橋弘明議員。 ○19番(三橋弘明君) それについてはまた後日、質問したいと思います。 次に、下請価格は当然、元請価格より低額となるということで、下請業者が幾らでというの は先ほど御答弁いただきましたけれども、後で、答弁いただいた資料をいただきたいと思いま す。
    下請価格でエアコンが設置できるのであれば、設計価格というのは元請業者の、当然このエ アコンに限らず、元請があって、何社か下請があるんだから、それはしようがないといえば、 しようがないんでしょうけれども、下請価格でエアコンが設置できるのであれば、この設計価 格なるものについて、元請業者が計上されていると考えると思いますが、そうすると設計価格 というのは何なのかということで、伺います。 ○議長(ますだよしお君) 教育部長 久我健司君。 た金額であると認識しております。 ○議長(ますだよしお君) 三橋弘明議員。 ○教育部長久我健司君) 資材費や人件費など、各種工事に必要と見込まれる費用を積算し ○19番(三橋弘明君) このエアコン設置工事4件について、それぞれの現場は下請業者が行 っております。下請依頼する際には、先ほど言った下請業者選定通知書が提出されておると思 いますけれども、その点について伺います。 ○議長(ますだよしお君) 教育部長 久我健司君。 ○教育部長久我健司君) 建設工事請負契約約款では、工事の受注者は、その請け負った工 事の一部を第三者に請け負わせたときは、発注者に対して、千葉県建設工事適正化指導要綱に 規定する下請業者選定通知書を提出しなければならないと規定されております。 空調設備設置工事につきましては、工事の一部を第三者に請け負わせておりますので、その 規定に基づき、下請業者選定通知書が提出されております。 ○議長(ますだよしお君) 三橋弘明議員。 ○19番(三橋弘明君) 提出されておるということで、おのおの下請業者選定通知書の内容に ついて伺います。 - 135 - ○議長(ますだよしお君) 教育部長 久我健司君。 ○教育部長久我健司君) 下請業者選定通知書の内容としましては、機械設備工事、電気設 備工事、仮設工事など、下請に付した工事の種別、そして、下請業者の会社名や住所、そして 許可番号などが記載されているものでございます。 ○議長(ますだよしお君) 三橋弘明議員。 ○19番(三橋弘明君) 後で、その資料をぜひいただきたいと思います。 最後になりますけれども、他の自治体に比べ、差があるということはわかっているのですけ れども、一教室当たり100万円前後、高額なエアコン工事をする本市の市政運営について、見 解を伺います。 ○議長(ますだよしお君) 教育部長 久我健司君。 ○教育部長久我健司君) 本市の場合、空調機に必要な電気容量が不足し、また受変電設備 が老朽化しているため、この工事を機に受変電設備の増設または更新をすることとしたため、 改修費が大きくなる学校がございましたが、設計条件が同じである場合、他の自治体と比べま しても、高くはないと考えております。 ○議長(ますだよしお君) さらに質問ありますか。三橋弘明議員。 ○19番(三橋弘明君) 学校再編、そしてエアコン、今回、教育に集中して質問させていただ きました。私も、議会に携わって20年余になりますけれども、最近、特に思いますのは、幹部 の皆さんが、何か覇気がないと。何かお通夜の席に座っているみたい、言葉は悪いですけどね。 もう少し元気出して、いろいろやってもらわないと、茂原市、茂原市民も元気になりませんの で、その点を強く要望して、終わります。 ありがとうございました。 ○議長(ますだよしお君) 以上で、三橋弘明議員一般質問を終わります。 ここで、しばらく休憩します。 ☆ ☆ 午前10時57分 休憩 午前11時10分 開議 ○議長(ますだよしお君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 次に、山田広宣議員の一般質問を許します。山田広宣議員。
    ○11番(山田広宣君) 公明党の山田広宣でございます。 (11番 山田広宣君登壇) - 136 - 昨日、我が会派の小久保議員も取り上げましたが、今、世の中は新型コロナウイルス感染症 の話題で持ち切りであります。残念ながら、景気にも暗い影を落とし始めておりますが、行政 の危機管理意識をより高めて、万全を期すと同時に、市民一人一人の予防、過剰な反応の回避 が重要であると考えます。 危機管理という点では、風水害、地震に対する心配が、以前に増して大きくなっております。 昨年、千葉県を直撃した9月の台風15号は「令和元年房総半島台風」との名称がつきましたが、 季節や地域に関係なく牙をむく自然災害に対して、常に用心し続ける体制と心構えが必要とな ります。 今回は、12月の一般質問に続けて、水害について取り上げた後、急速に進行している少子高 齢化の中において、社会保障制度を持続可能なものとするための高齢者施策について、以下、 通告に従い、質問いたします。 まず、水害対策について。ハード対策について伺います。 昨年10月25日の台風21号に伴う大雨による、過去最大規模の浸水被害からの復旧は進んでお りますが、復興への道のりは、まだまだ途上であります。そうこうしているうちに、梅雨時期 は三、四か月後に迫っております。市民が安心して生活できる状況を早くつくり上げることが 今、最も求められております。 地球温暖化の影響が深刻さを増している昨今、災害が頻発し過ぎて、記憶から消えかけてお りますが、昨年、梅雨入り前の5月18日には、鹿児島県屋久島町付近で約120ミリの記録的短 時間大雨を記録するなど、総降水量500ミリを超える局地的豪雨によって、住家の破損、床上 浸水などが発生しております。 本歴代1位の豪雨が降っております。 また、今年に入って1月27日には、大分県佐伯市で1時間に117.5ミリと、1月としては日 このように、季節に関係ない異常降雨が常態化しつつありますが、本地域においても、安心 できる生活環境を早期に取り戻してまいりたいと考えます。 さて、昨年の災害から既に4か月が経過しておりますが、千葉県における浸水メカニズムの 検証結果は、いまだ示されておりません。現時点の進捗状況と、いつ公表すると聞いているの か、伺います。 また、水害に至った原因を本市としてはどう見ているのか、伺います。 さらには、田中市長先頭に、茂原市行政としての水害対策に対する取り組みへの決意。国、 県、関係町村への働きかけと、その成果について伺います。 - 137 - 次に、流域対策と田んぼダムについて伺います。 一宮川は、源を発する長柄町、長南町から茂原市、睦沢町を下り、一宮町に達した後、長生 村で太平洋に注ぎ込む幹線流路延長約37キロメートルの千葉県管理の二級河川であります。茂 原市、睦沢町の中流域においては、豊田川、阿久川、鶴枝川、瑞沢川などの支川と合流する流 域面積約203平方キロメートル、河床勾配1000分の1から3000分の1程度の緩やかな河川であ ります。 過去には、中流域に限らず下流域でも浸水被害を経験してきましたが、今回は、上流域でも 死者を出すほどの甚大な災害でありました。二度も三度も床上浸水すること自体、決して許さ れるものではありませんが、茂原市においては四度目という、最悪の状況が起きてしまったこ とは、本当に残念であります。 狂暴化する自然に対して、国、県、流域全ての自治体が協力し、資金、技術、施策を総動員 して、一宮川水系の治水安全性を一気に図るべきときであり、ある意味チャンスとも言えます。 そこで伺います。流域全体で浸水対策に取り組むことに対する認識と、特に本市が上流域に 対して望んでいること。あるいは今後、要望していくことは何か。 また、流域における各自治体の水害対策に対する意気込みの状況。県事業への協力に対する 感覚的な温度差について伺います。
    次に、高齢者施策について。人生100年時代に向けた取り組みについて伺います。 昨年7月30日、厚生労働省が公表した平成30年簡易生命表によると、2018年の日本人の平均 寿命は、男性で81.25歳、女性で87.32歳となり、ともに過去最高を更新しました。男性は香港 の82.17歳、スイスの81.4歳に次いで、世界第3位。女性は、香港の87.56歳に次いで、世界第 2位であり、平成の30年間で、男女ともに5歳以上伸びております。 また、内閣府が公表した令和元年度版高齢社会白書によれば、平均年齢は、2065年、令和47 年には、男性が84.95歳、女性が91.35歳になるとされており、名実ともに人生100年時代に向 けて進んでおります。 人生100年時代という言葉は、東洋経済新報社の著書『LIFE SHIFT(ライフ・シ フト)』の著者である経営学者リンダ・グラットン氏が、提唱したとされております。 参考までに、本市における100歳以上の人口推移を見ますと、平成21年は男性0人、女性21 人の合計21人だったものが、ほぼ毎年増加し、10年後の平成31年には男性4人、女性47人の合 計51人と、2倍以上に増えております。100歳以上の女性は男性の約10倍いらっしゃるなど、 本市も女性のほうが長寿であります。 - 138 - 寝たきり状態や延命治療で平均寿命を延伸するのではなく、自立して生活できる健康寿命が 延伸すること。平均寿命と健康寿命の差をどれだけ縮められるかが、社会全体の課題となって まいります。 最近、フレイルという言葉を耳にするかと思います。フレイルとは、英語のフレイルティが 語源で、虚弱、老衰、脆弱などを意味します。つまり、介護までは必要としないが、健康な人 より心身が弱っている中間の状態を言います。多くの場合、フレイルの時期を経て、徐々に要 介護状態に陥ると考えられており、フレイルに早く気づいて、正しく治療、予防することが大 そこで、健康寿命の延伸に対するフレイル予防の必要性と、本市の取り組み状況について伺 切となってきます。 います。 以上で、1回目の質問を終わります。 す。 市長 田中豊彦君。 ○議長(ますだよしお君) ただいまの山田広宣議員の一般質問に対し、当局の答弁を求めま (市長 田中豊彦君登壇) ○市長(田中豊彦君) 山田広宣議員の一般質問にお答えさせていただきます。 私からは、まず水害対策についての中で、水害対策に対する取り組みへの決意、また、国、 県、関係市町村への働きかけと、その成果についての御質問でございますが、茂原市といたし ましては、市民の生命と財産を守り、将来にわたって安心して暮らせる治水対策を県と連携し、 推進してまいります。 また、浸水直後でございますが、防災担当大臣、それから農林水産大臣等、この茂原に視ら れまして、直接、私のほうから、激特に対する要望をいたしたところであります。また、その 後、知事も視られまして、知事からも、激特に対する要望をしていただいたところであります。 その関係もございまして、おかげさまで、先般152億円の予算がついたということだと思って おりまして、大臣、それから知事には感謝と御礼を申し上げたいと思っております。 また、国、県、関係町村への働きかけとその成果につきましては、抜本的な治水対策の早期 実現に向け、昨年12月25日に千葉県に要望活動を実施し、それから本年2月14日には長柄町、 長南町とともに、国土交通省、財務省並びに地元選出の国会議員に要望活動を実施したところ でございます。 成果といたしましては、一宮川の、先ほど申し上げました河川激甚災害対策特別緊急事業が - 139 - 採択されたこと。また、河川の改修事業を短期間に集中的に行うため、一宮川改修事務所が来 年度から設置されることが、主な成果であると捉えております。 それから次に、高齢者施策についての中で、フレイル予防の必要性と、本市の取り組み状況 についての御質問でございますが、フレイル状態にある人は、取り組み次第でさまざまな機能
    を取り戻せる可逆性の時期とされています。自分自身の日常のごく些細な衰えに、少しでも早 く気づき、改善に取り組むことで、健康な状態に戻れる可能性が大きくなります。積極的なフ レイル予防は、これまでの研究により、健康寿命の延伸につながるとされております。 本市では今年度より、東京大学高齢社会総合研究機構と連携しながら、県内3市目として、 フレイル予防プロジェクトをスタートし、フレイル予防講演会を開催したところでございます。 現在は、フレイル予防の中心となるフレイルサポーター養成に向け、準備を進めているところ でございます。 私からは以上でございます。 ○議長(ますだよしお君) 都市建設部長 渡辺修一君。 (都市建設部長 渡辺修一君登壇) ○都市建設部長(渡辺修一君) 都市建設部所管にかかわります御質問に御答弁いたします。 最初に、水害対策についての御質問で、ハード対策の中で、昨年10月25日の浸水被害につい て、県の浸水メカニズムの検証結果はまだ示されていないと思うが、現時点での進捗状況と、 いつまでに公表するのかとの御質問ですが、令和元年11月に示された千葉県災害復旧・復興に 関する指針における河川整備計画等の見直しにおいて、令和2年3月末までに被害状況調査・ 解析が完了する予定となっております。進捗状況と検証結果の公表時期については、示されて いない状況でございます。 次に、水害に至った原因を本市としてはどう見ているのかとの御質問ですが、茂原市街地の 上流域における長柄町水上において、最大時間雨量86ミリ、総雨量360ミリの降雨があったた め、現況河川の流下能力を超える水量が市内の河川に流れ込み、河川の越水が発生したことが、 浸水被害の主な原因と考えております。 次に、流域対策と田んぼダムについての中で、流域全体で浸水対策に取り組むことに対する 認識と、本市が上流域に対して望んでいる、あるいは今後要望していくことはとの御質問です が、一宮川流域における浸水対策につきましては、河川の改修及び内水のハード対策とあわせ、 流出抑制対策を流域一貫で取り組む必要があると認識しております。 今後とも、流域の治水安全度を向上させるため、保水遊水機能を活用した流出抑制対策など - 140 - の取り組みについて、上流域に位置する長柄町並びに長南町に、引き続き協力を求めてまいり ます。 ございます。 最後に、流域における各自治体の水害対策に対する意気込みの状況、県事業への協力に対す る感覚的な温度差についてとの御質問ですが、一宮川流域における水害対策につきましては、 県流域市町村が連携して進めていく必要があるため、本年1月29日に流域市町村長との合意の もと、一宮川流域減災対策会議が設置され、流域一貫で取り組んでいく運びとなったところで また、一宮川の中上流域で水害被害のあった茂原市、長柄町、長南町において、治水事業の 早期完成に向け、国、県に対し、要望活動を実施したところでございます。 県事業への協力につきましては、県が行う治水対策にあわせ、内水対策や流出抑制対策の推 進に努めてまいります。以上でございます。 ○議長(ますだよしお君) 再質問ありますか。山田広宣議員。 ○11番(山田広宣君) では、水害対策についてのハード対策についてから、再質問をさせて いただきますが、先ほど市長の答弁にあったとおり、大臣、知事への声かけ等々、さまざまな ことが実りまして、今回の事業につながったということで、理解をさせていただきます。 そういう中で、県の検証結果などが、まだ示されていないということでございましたが、こ れだけの被害が出たのですから、県に対しては、中間報告なり早期の公表を要望いたします。 本市の原因調査結果につきましては、12月議会と同じ答弁でした。内水被害の発生経緯の調 査など、何もしていないということなのかどうか、再度、伺います。 ○議長(ますだよしお君) 都市建設部長 渡辺修一君。 ○都市建設部長(渡辺修一君) 本市といたしましては、浸水区域の痕跡調査などの基礎調査 が完了しており、今後、県の解析調査や市の基礎調査をもとに、内水被害の検証及び対策の検 討を進めてまいりたいと考えております。
    ○議長(ますだよしお君) 山田広宣議員。 立案をお願いいたします。 ○11番(山田広宣君) 時刻は刻々と経過しておりますので、少しでも早く、かつ最適の対策 国、県への働きかけの成果としまして、先ほどもありました一宮川の河川激甚災害対策特別 緊急事業が採択されたとのことでありましたが、これは5年間の短期集中事業でありまして、 全体事業費、152億円と伺っております。二級河川の場合、補助率は2分の1でありますが、 今回の激甚災害指定による上乗せなどはなかったのか。また、財源内訳や補助率など事業費の - 141 - 裏づけにつきまして、県の事業ではありますが、伺いたいと思います。あわせて、この事業に 連動して、市の負担や人的資源の提供などが発生するのか伺います。 ○議長(ますだよしお君) 都市建設部長 渡辺修一君。 ○都市建設部長(渡辺修一君) 本事業における国の補助率は2分の1、残りの2分の1は県 の負担となり、市の財源負担はございません。また、人的資源の提供も、現時点ではございま せん。 す。 ○議長(ますだよしお君) 山田広宣議員。 ○11番(山田広宣君) 承知いたしました。現時点では、ないということですが、もし何かあ った場合、それが市のためになるのであれば、ぜひそれはそれで検討をお願いしたいと思いま 県が二級河川で使える国土交通省の事業といたしまして、今回の採択された事業以外にも、 床上浸水対策特別緊急事業などがあります。あるいは、市が、準用河川とか、河川法適用外の 普通河川でも使える総務省の緊急浚渫推進事業費について、現在仮称かと思いますが、これが 来年度から5年間に限った予算として、やがて出てまいります。浚渫、樹木伐採、その処分経 費について、充当率100%、交付税措置率70%の起債発行が可能となりますので、大いに活用 すべきでありますが、いかがでしょうか。 ○議長(ますだよしお君) 都市建設部長 渡辺修一君。 ○都市建設部長(渡辺修一君) 令和2年度より緊急浚渫推進事業費、(仮称)なのですけれ ども、それが創設されますので、準用河川や普通河川の浚渫が対象となりますので、本事業の 活用を図ってまいります。 ○議長(ますだよしお君) 山田広宣議員。 ○11番(山田広宣君) 今後も、国の情報を細かくウオッチしていただきながら、本市で活用 できるものは積極的にお願いしたいと思います。 県の発表によりますと、今後10年で実施する一宮川流域浸水対策特別緊急事業、これは10月 25日と同規模の降雨に対して、浸水被害ゼロを目指すとされております。年々、想定を上回る 雨が降る中で、その対策基準は将来にわたって安心できる基準なのか、被災した方々は大変注 目をしております。この対策基準について、どのように理解したらよいのか、伺います。 ○議長(ますだよしお君) 都市建設部長 渡辺修一君。 ○都市建設部長(渡辺修一君) 昨年の10月25日と同規模の降雨に対して、県が行う対策につ いては、問題ないものと考えております。しかしながら、近年の気候変動を踏まえた治水対策 - 142 - も必要であると認識しておりますので、市としまして、今後、流出抑制対策やソフト対策をよ り一層推進してまいりたいと考えております。 ○議長(ますだよしお君) 山田広宣議員。 ○11番(山田広宣君) この議論は非常に難しいということであります。限られた事業費の中 で、でき得る最善の取り組みによって、将来にわたって安心できる対策をお願いするしかあり ませんので、よろしくお願いをいたします。 では、来年度から一宮川改修事務所が設置されるとの答弁がありましたが、このメリット、 活用と連携について伺います。 ○議長(ますだよしお君) 都市建設部長 渡辺修一君。 ○都市建設部長(渡辺修一君) 一宮川改修事務所が設置されるメリットといたしましては、 事業を集中的に行える体制となったことや、関係市町村との意思疎通及び情報共有が綿密とな
    り、さらなる事業の迅速化が図れると考えております。 ○議長(ますだよしお君) 山田広宣議員。 ○11番(山田広宣君) ぜひ、県と連携しながら、迅速な対応ができるように期待をしており ところで、今後、県が大きな事業費をいただき、水害対策を進める中で、本市としても本腰 を入れた体制とすべきであります。市としての体制、あるいは今後どのようにしていくのか、 ます。 伺います。 ○議長(ますだよしお君) 総務部長 山田隆二君。 ○総務部長(山田隆二君) 市の体制につきましては現在、土木建設課が所管しておりますが、 一宮川改修事務所と連携を図りながら、事業の進捗に合わせ、状況に応じた体制強化に努めて まいります。 ○議長(ますだよしお君) 山田広宣議員。 ○11番(山田広宣君) 今、答弁ありましたように、状況に応じた体制をお願いいたします。 前回の水害を受けて立ち上がりました一宮川流域浸水対策協議会の活動。あるいは100mm/ h安心プランなど、現在進行中の事案は今後、どのようになっていくのか伺います。 ○議長(ますだよしお君) 都市建設部長 渡辺修一君。 ○都市建設部長(渡辺修一君) 一宮川流域浸水対策協議会の活動、100mm/h安心プランの 事業の実施につきましては、浸水対策にかかわる事業評価や、現在の河川整備計画に基づく事 業であることから、継続していくものと考えております。 - 143 - ○議長(ますだよしお君) 山田広宣議員。 ○11番(山田広宣君) 承知をいたしました。国、県の事業によって、一宮川本流の対策が5 年間で抜本的に進むことを期待する一方で、新たな調整池や地下貯留施設の新設など、今まで とは別の内水貯留先、放流先の確保など市独自の対策については、どのように考えているのか 伺います。 ○議長(ますだよしお君) 都市建設部長 渡辺修一君。 ○都市建設部長(渡辺修一君) 今後、県が策定する河川整備計画、及び市における実施予定 の内水対策検討業務の結果を踏まえ、必要とする治水対策について検討してまいりたいと考え ております。 ○議長(ますだよしお君) 山田広宣議員。 ○11番(山田広宣君) 過日、国や県に要望活動をした際に、一宮川だけに頼らない流域一体 での対策を望んでいるという話がありました。昨日、市長の言葉にも、大胆、着実に取り組み たいとありましたが、なるほどと言える取り組みに期待をしております。 前回の一般質問でも指摘をいたしましたが、墨田地区にあります既存の第二調節池は、6年 前も今回も、河川とは逆の裏側から越水し、八幡原地区など、大変大きな被害を被っておりま す。調節池の建設に協力したにもかかわらず、それが仇となり、逆に水を誘引することになっ てしまったと嘆いている方々がいらっしゃいます。このままでは、今現在、川を挟んでスーパ ーガッツ茂原店側付近に増設している調節池も、同じことが発生しかねません。 河川が越水していない状況下では、調節池の堤防高は河川堤防と同じでよいのかもしれませ んが、河川堤防を越水した今回、ある意味、なるべくしてなった結果とも言えます。少なくと も調節池で受けとめた水は、周囲に逃がさないように、さらに堤防を上げるなど、対策すべき でありますが、見解を伺います。 ○議長(ますだよしお君) 都市建設部長 渡辺修一君。 ○都市建設部長(渡辺修一君) 市といたしましては、調節池から越水させない対策の実施を 県に要望したところでございます。 ○議長(ますだよしお君) 山田広宣議員。 ○11番(山田広宣君) 調節池の建設に協力しておきながら被災してしまった方々の悲痛な声 を真摯に受けとめ、今、答弁あって、早速、話はしていただいたそうですけれども、確実な対 策が実行されるように、フォローまでお願いしたいと思います。 では、水害被害を軽減するために市民ができること、すべきこと、期待することは何か伺い
    - 144 - ます。 ○議長(ますだよしお君) 総務部長 山田隆二君。 ○総務部長(山田隆二君) 水害被害を軽減するためには、市民として特に自助、共助が重要 であり、自助では、洪水ハザードマップで避難所等を確認するとともに、避難情報が発令した 際は速やかに避難し、決して危険な場所には近づかないようにすることです。 さらに、日常的に家の回りの排水点検を行うことや、大事なものを2階など、できるだけ高 いところへ運んでおくこと。車両を避難させる場所を確認しておくことも必要です。 また、共助では、自主防災組織を立ち上げ、隣近所で、地域で協力して避難する体制を整え ていただきたいと考えております。 ○議長(ますだよしお君) 山田広宣議員。 ○11番(山田広宣君) ただいまの答弁の中には、国土交通省が推奨しておりますマイ・タイ ムライン、自分自身がとる防災行動を時系列に整理するものですが、このマイ・タイムライン が有効になるものもあります。 ソフト対策につきましては、別の機会に取り上げさせていただきますが、今回のハード対策 の進捗状況につきましては、今まで以上にタイムリーにウェブサイトやSNSを活用しながら、 広く周知していただくことを要望しておきます。 防災拠点となる市役所が、今回のように孤立する事態を避けるのは大前提でありますが、一 宮川を越えた地域に物資や人員が届かないという最悪の事態を回避するための提案として、五 郷地区、鶴枝地区にサブ防災拠点、大型備蓄倉庫を設けることはいかがでしょうか。今後の地 震も想定した危機管理、リスク分散という観点からも、ぜひ検討をお願いいたします。 続きまして、流域対策と田んぼダムについて、再質問いたします。 本年1月29日、流域市町村長合意のもと、一宮川流域減災対策会議が設置され、流出抑制対 策を一宮川流域一貫で取り組むと先ほど答弁がありました。この会議の位置づけと体制につい て伺います。また、各自治体の意見や要望は反映されることになるのか伺います。 ○議長(ますだよしお君) 都市建設部長 渡辺修一君。 ○都市建設部長(渡辺修一君) 本会議は、千葉県大規模氾濫に関する減災対策協議会規約第 4条に基づき、一宮川流域における浸水対策について、地域の実情に対応した取り組みを検討 し、流域一貫で取り組んでいくことを目的に、県と流域市町村長により構成されたものでござ います。 また、各自治体の意見や要望につきましては、対策の検討に反映されていくものと考えてお - 145 - ります。 ○議長(ますだよしお君) 山田広宣議員。 ○11番(山田広宣君) 流域住民の安全確保のために、市民の声を反映した意見とか要望など、 積極的に提案をいただきたいと思いますので、よろしくお願いします。 保水・遊水機能を活用した流出抑制対策の取り組みの協力を求めていくと答弁がありました が、6年前の水害以降、農家組合長会議でチラシを配布するなど、地域ぐるみで協力をお願い していることは伺っております。当局の御尽力には感謝を申し上げます。 ところで、現時点、一宮川流域の茂原市内の水田面積は、遊休農地を含めて1223ヘクタール。 ここに30センチメートルの雨水を貯留すると仮定した場合、貯留容量は366万立方メートルと 計算され、70万立方メートルの貯留能力を持ちます現在の墨田第二調節池5.2杯相当となりま す。 では、上流域の長南町、長柄町で田んぼダムとなり得る水田についての試算結果を伺います。 ○議長(ますだよしお君) 経済環境部長 大橋一夫君。 ○経済環境部長(大橋一夫君) 一宮川流域内の水田面積につきましては、長南町が約1315ヘ クタールで、30センチメートル貯留した場合の貯留容量は390万立方メートルとなり、同様に 長柄町では約447ヘクタールで、134万立方メートルの試算となります。 ○議長(ますだよしお君) 山田広宣議員。 ○11番(山田広宣君) 今の答弁いただいた容量を第二調節池で換算しますと、長南町分が
    5.6杯相当、長柄町分は1.9杯相当となります。本市の分が5.2杯相当でしたので、長南町分は 本市と同等の貯留能力があるようであります。この3市町の合計貯留容量は890万立方メート ル、第二調節池約13杯相当となりますので、かなり大きな貯留となり得ることがわかります。 では、茂原市、長南町、長柄町、それぞれの農家組合数、農家戸数について伺います。 ○議長(ますだよしお君) 経済環境部長 大橋一夫君。 ○経済環境部長(大橋一夫君) 一宮川流域内の農家組合数ですけれども、茂原市におきまし ては112組合、長南町におきましては85組合、長柄町につきましては23組合でございます。 農家戸数は、茂原市につきましては1798戸、長南町につきましては844戸、長柄町につきま して661戸でございます。 ○議長(ますだよしお君) 山田広宣議員。 ○11番(山田広宣君) ここで御礼ですけれども、水田面積とか農家戸数など、結構複雑とい うか、流域ごとに分けて計算をしてくださったかと思いますが、協力していただいた関係者の - 146 - 方々には御礼を申し上げます。 質問に戻りますが、合計220組合、3294戸と、これも大きな数字であることがわかりました。 では、昨年10月25日の大雨の際、協力いただけた地域、面積、実施率、推定貯留容量など、実 態が把握できているのかどうか伺います。 ○議長(ますだよしお君) 経済環境部長 大橋一夫君。 ○経済環境部長(大橋一夫君) 取り組んでいる地区につきましては、柴名・上太田地区、国 府関地区、早野地区の3地区であり、対象面積といたしましては合計で約75ヘクタールとなっ ておりますが、可能な範囲での協力依頼であるため、面積及び実施率については把握しており ません。なお、3地区で全て実施した場合ですけれども、推定貯留容量は約22万立方メートル となります。 ○議長(ますだよしお君) 山田広宣議員。 ○11番(山田広宣君) 市内3地区が全て実施したとして、第二調節池の0.3杯相当になると いうことになりますが、たとえ0.3杯分であったにしても大変ありがたいことで、今後、田ん ぼダムの協力者をいかに増やしていけるかが、重要な水害対策の支援になると考えます。 実際、当局は、農家の負担や生の声などをどのように把握しているのか。また今後、どのよ うにして農家の協力を増やそうとしているのか伺います。 ○議長(ますだよしお君) 経済環境部長 大橋一夫君。 ○経済環境部長(大橋一夫君) 多面的機能支払交付金事業の活動組織によります情報交換会 におきまして、田んぼダムに関する意見交換会も行っております。市といたしましては、引き 続き、地域が取り組みやすい方策を検討してまいりたいと考えております。 ○議長(ますだよしお君) 山田広宣議員。 ○11番(山田広宣君) 承知いたしました。これ、簡単な話ではないことは想像できます。い かに農家の負担を少なくして、いかに多くの農家に協力いただけるかということが、非常に重 要になってくるということになります。 昨年、会派公明党で視察した新潟県見附市につきましては、前回の一般質問でも取り上げま したが、この見附市の田んぼダム事業を例に挙げれば、田んぼの排水口に取りつける水位調整 管というのがありまして、この水位調整管の形状を工夫することで、極端に言えば、農家は何 もしない。でも、雨水を田んぼにためることが可能となります。 不要な水は出して、必要な水はちゃんとためられるということが可能となる水位調整管です けれども、また、市から委託された管理組合が、田んぼダムの協力農家に感謝の手紙を添えな - 147 - がら、管理委託料を支払うといった仕組みを構築しております。さらには、田んぼダムが果た した水害対策効果を検証し、フィードバックするなどの工夫もしております。 農家の負担は、ほぼなく、これらによって安価な費用で絶大なる効果を上げ、持続可能な仕 組みを確立されている新潟県の見附市のような取り組みを、当局はどう評価するのか。本地域 でも工夫の余地はないのか、伺います。 ○議長(ますだよしお君) 経済環境部長 大橋一夫君。
    ○経済環境部長(大橋一夫君) 見附市の田んぼダム事業につきまして、農家と地元土地改良 区が連携して取り組んでいる事業だというふうに伺っております。この事業によりまして、労 働負担の軽減が図られているものと、市としては考えております。 茂原市といたしましても、他の事例も参考に、検討してまいりたいと思っております。 ○議長(ますだよしお君) 山田広宣議員。 ○11番(山田広宣君) ぜひよろしくお願いしたいと思いますが、いかに農家の負担がなく、 モチベーションを維持向上できるシステムにするかということが、大変重要なポイントになろ うかと考えます。 たいと思います。 先ほどの農家組合数など、お聞きしますと、これは容易なことではないということは確かで す。農政課の方々を中心に大変御苦労をおかけいたしますが、田んぼダム化は、自らの地域と かその下流流域住民のためだということをぜひ理解していただけるように、御尽力をお願いし 続きまして、高齢者施策の人生100年時代に向けた取り組みについて再質問いたしますが、 フレイル予防のきっかけとして、フレイル予防プロジェクトを県内3市目というスピードで実 現させた高齢者支援課、地域包括支援室の取り組みは、大いに評価をしたいと思います。大変 ありがとうございました。 では、人生100年時代に向け、健康寿命を延伸するための取り組みとして、答弁にあったと おり、フレイルサポーターの養成が一つのポイントとなってまいりますが、今後、具体的にど のように取り組んでいくのか伺います。 ○議長(ますだよしお君) 福祉部長 岩瀬裕之君。 ○福祉部長(岩瀬裕之君) 本年2月12日、今月の12日でございますが、フレイルキックオフ 講座を開催いたしまして、その受講者へフレイルサポーターの候補者となる方を募集したとこ ろ、既に多数の申し込みいただいたところでございます。 また、4月にはフレイルサポーター養成講座を開催し、サポーターを養成する予定となって - 148 - おります。以上です。 ○議長(ますだよしお君) 山田広宣議員。 ○11番(山田広宣君) このフレイルという言葉、まだまだ理解されていないと思いますが、 健康寿命を延伸するために、フレイルサポーター養成から、よろしくお願いをしたいと思いま す。 では、来年度から、フレイルリスクのチェック手段としまして、75歳以上を対象にフレイル 健診が実施されるかと思いますが、健診内容について伺います。 ○議長(ますだよしお君) 市民部長 関屋 典君。 ○市民部長(関屋 典君) 75歳以上の後期高齢者の方の健診につきましては、後期高齢者医 療の制度発足当時より、国民健康保険の特定健診の項目に準じまして、主にメタボリックシン ドローム対策に着目した標準的な質問票を活用して、実施してきておるところでございます。 さらに令和2年4月からでございますが、高齢者の健康状態をより詳細に把握するものとし て、生活習慣や物忘れの有無など15項目が含まれました後期高齢者の質問票に内容を変更し、 フレイルにも着目した健診を実施してまいりたいと考えております。 ○議長(ますだよしお君) 山田広宣議員。 ○11番(山田広宣君) では、その健診でフレイルと診断した高齢者の方への対応については、 どのようにするのか伺います。 ○議長(ますだよしお君) 市民部長 関屋 典君。 ○市民部長(関屋 典君) 健診によりフレイルの状態にあると判断された方への対応といた しましては、後期高齢者の質問票を活用した面談を行いまして、保健師、栄養士がリーフレッ ト等を用いまして、日常生活の改善指導を行ってまいります。 ○議長(ますだよしお君) 山田広宣議員。 ○11番(山田広宣君) 承知しました。この疾病と生活機能の関係など、わかっていそうで、 わかっていないことを本人に気づかせる取り組み、動機づけをよろしくお願いをいたします。 厚生労働省が取りまとめました有識者会議報告書の内容をもとに、市町村を中心に、保健医
    療と介護予防の一体的な実施を推進するため、昨年5月に医療保険制度が一部改正されました。 これを受けて、当局は今後、どのような内容でフレイル予防事業を展開していく予定なのか、 伺います。 ○議長(ますだよしお君) 市民部長 関屋 典君。 ○市民部長(関屋 典君) 経済財政運営と改革の基本方針2019において、「高齢者一人一人 - 149 - に対し、フレイル等の心身の多様な課題に対応したきめ細やかな保健事業を行うため、運動、 口腔、栄養、社会参加などの観点から市町村における保健事業と介護予防の一体的な実施を推 進する」とされておりますことから、関係各課と、事業内容について検討してまいりたいと考 えております。 ○議長(ますだよしお君) 山田広宣議員。 ○11番(山田広宣君) 今、答弁ありました運動、口腔、栄養、社会参加などといったことを やってくださるということで、よろしくお願いをしたいと思います。 高齢者支援課と地域包括支援室が、フレイル予防の取り組みのスタートを切ってくれました が、今後は国保年金課や健康管理課なども一緒になって、部署の枠を超えた一体的な推進をぜ ひお願いをいたします。 ところで、認知症と難聴には関係があるとも言われております。積極的な補聴器の装着が、 コミュニケーションにおける問題を軽減することで、社会とのかかわりを促進し、認知機能の 低下を遅らせることができるとも言われております。 補聴器にも、安価なものから高価なものもあるため、購入をためらう方、あるいは補聴器の 使用に不安を持っている方々は、意外に多くいるようであります。 フレイル予防、認知症予防のためにも、補聴器の購入費補助をしてはどうかと考えますが、 いかがでしょうか。 ○議長(ますだよしお君) 福祉部長 岩瀬裕之君。 ○福祉部長(岩瀬裕之君) フレイル予防や認知症予防につきましては現在、さまざまな方法 により事業実施をしていることから、現在のところ、補聴器の購入費の助成は考えておりませ ん。 今後も、もばら百歳体操などの通いの場で、いつでも、高齢者が住みなれた地域で自立した 日常生活を送れるよう、さまざまなフレイル予防、認知症予防の活動に取り組んでまいりたい と考えております。 ○議長(ますだよしお君) 山田広宣議員。 ○11番(山田広宣君) では、認知症サポーターについてお聞きをいたします。公明党はこれ まで、一般質問で認知症サポーターについて聞いてまいりましたが、当局は、認知症サポータ ー養成者数を2020年度末までに5200人にしたいと答弁をしておりました。 この取り組みと現時点の人数、目標達成見込みについて伺います。 ○議長(ますだよしお君) 福祉部長 岩瀬裕之君。 - 150 - ○福祉部長(岩瀬裕之君) 認知症サポーターにおきましては平成20年度から、地域住民をは じめ企業や各種団体に対しまして、要請を行ってまいりました。平成30年度末時点で、延べ 4544人のサポーターを養成しており、議員もおっしゃっておりましたけれども、目標の5200人 達成に向けて、努力しているところでございます。 今年度は、サポーターのさらなる拡充と、若い年代への理解を深めるため、小学校と連携し、 2校146人に対しましてサポーター養成講座を実施するなど、幅広い世代へ、認知症の理解を 求めるよう取り組んでおります。 ○議長(ますだよしお君) 山田広宣議員。 と思います。 ○11番(山田広宣君) 目標にかなり近づいておりますので、もう少し頑張っていただきたい 認知症の早期発見の手段として、以前、小久保議員が「これって認知症?」という認知症簡 易チェックシステムを、本市ウェブサイトにリンクさせてはどうかといった質問をしておりま すが、その後どうなったのか伺います。
    ○議長(ますだよしお君) 福祉部長 岩瀬裕之君。 ○福祉部長(岩瀬裕之君) 認知症簡易チェックシステムにつきましては、内容、効果等につ いて検討した結果、ウェブサイトへの掲載はしておりません。 しかしながら、平成28年度から医師会と取り組んでおります認知症初期集中支援チームにお きまして、チーム員が地域包括支援センター等と連携し、地域住民に対しまして直接相談を受 け、認知症の早期発見や早期受診へ向けて、アプローチをしております。 ○議長(ますだよしお君) 山田広宣議員。 ○11番(山田広宣君) 気軽にチェックできるというメリットがありましたので、提案をいた しましたが、本市では、直接相談を受けることにしたというのであれば、先ほど部長、何か申 しわけなさそうに言いましたけれども、それはそれで、代わりのものをやっているということ で、よろしいかと思います。 それでは、認知症初期集中支援チームの3年間の活動実績について伺います。 ○議長(ますだよしお君) 福祉部長 岩瀬裕之君。 ○福祉部長(岩瀬裕之君) 認知症初期集中支援チームにつきましては、対象者へ訪問し、相 談や助言、チーム員会議による検討などを行っております。活動実績といたしましては、平成 28年度15名、平成29年度10名、平成30年度は14名となっております。 ○議長(ますだよしお君) 山田広宣議員。 - 151 - ○11番(山田広宣君) 3年間の数字は決して多くない数字ですけれども、この裏には、数字 にあらわれない御苦労とか御尽力があることも聞いております。簡易チェックシステムに代わ るよい支援だと理解いたしますので、引き続きよろしくお願いします。 政府は、来年度予算にチームオレンジの整備を進める費用を計上しております。チームオレ ンジは、認知症の人や家族を手助けする認知症サポーターを中心に、近隣でチームを組み、見 守りや外出支援を行うもので、全市町村での整備が目標として掲げられております。 ボランティアポイントを自治体が付与する仕組みも設けようとしておりますが、本市ではチ ームオレンジの整備について、どのように取り組むつもりなのか、伺います。 ○議長(ますだよしお君) 福祉部長 岩瀬裕之君。 ○福祉部長(岩瀬裕之君) チームオレンジにつきましては、令和2年度に国が要綱改正等の 情報を発出する見込みとなっております。今後も、国からの詳細な情報に注視してまいりたい と今のところ考えております。 ○議長(ますだよしお君) 山田広宣議員。 ○11番(山田広宣君) では最後に、認知症によって徘回する家族が起こす事故について伺い ます。例えば2007年に、要介護4の認知症患者の男性、当時91歳でしたが、この方が線路内に 入って、電車にはねられて亡くなったという事故がありました。JR東海は、要介護1の妻と、 別居中の長男に対して、損害賠償720万円を求める裁判を起こしております。 このように、認知症高齢者の家族を守るために賠償保険に加入する自治体が、かなり増えて おります。人口6万人の愛知県みよし市、人口9万人の愛知県大府市、人口13万人の神奈川県 海老名市など、調べてみると、実に多くの自治体が、自己負担なしで加入できる賠償保険事業 を実施しております。 この損害賠償に対する不安は、認知症で徘回する家族を持つ方には、切実なことかと思いま す。家族の不安を一つでも取り除くためにも、検討してはどうかと思いますが、当局の見解を 伺います。 ○議長(ますだよしお君) 福祉部長 岩瀬裕之君。 ○福祉部長(岩瀬裕之君) 昨今の認知症の方による事故を考えますと、損害賠償保険への加 入も必要であると考えますが、保険加入につきましては、火災保険や自動車保険と同様に、個 人での加入が原則と考えております。 本市といたしましては、地域包括支援センターなどで相談を受ける中で、必要に応じて、認 知症による徘回のリスク等についての助言を行っているところでございます。 - 152 - 今後も、地域包括支援センターを含めました関係機関と連携いたしまして、地域に住む認知
    症高齢者が住みやすいまちづくりへ向けて取り組んでまいります。以上です。 ○議長(ますだよしお君) 山田広宣議員。 ○11番(山田広宣君) 承知いたしました。いずれにしましても、地域に住む認知症高齢者や その家族が住みやすいまちづくりが、一歩進むことを願っております。 高齢化が避けられない現実の中で、フレイルを予防し、いかに健康で長生きするかが大切で あります。近年、健康寿命の延伸は、必ずしも医療費削減につながるとは限らないという説も ありますが、自身の健康を管理し、就労やその他の経済活動を行える期間が長くなり、生活の 質、生きがい、幸福感が高まるメリットは、それに勝るとも劣りません。 今後、ますます行政と市民が協働する中で、多くの知恵と実行、コミュニケーションによっ て、より幸せな地域感、連帯感が醸成されていくことを望んでおります。 さて最後に、今年度をもって退任される大橋部長、吉田次長、また議場以外にも、退職され る方々がいらっしゃいます。これまで任せられた業務、あるいは業務以外の物事に対しまして も、全力で取り組んでくださったことに対しまして、心より感謝と御礼を申し上げます。 まだ時間もありますし、重要な業務も残っております。本会議や来年度予算審査など、有終 の美を飾るためにも最後まで、そして引き続き、後輩や茂原市政発展のために御尽力をくださ ることをお願い申し上げ、私の一般質問を終わりといたします。 ○議長(ますだよしお君) 以上で、山田広宣議員の一般質問を終わります。 ここで、しばらく休憩します。 ☆ ☆ 午後0時06分 休憩 午後1時00分 開議 ○副議長(前田正志君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 次に、向後研二議員の一般質問を許します。向後研二議員。 (6番 向後研二君登壇) ○6番(向後研二君) 皆さん、こんにちは。令和茂原会の向後です。 令和2年は、ねずみ年。ねずみ年は、えとのスタートでもあり、繁栄、変化をもたらす年と 言われております。そうした中、我が茂原市は、まさに令和2年度は変化、成長を求める大事 な年となることでしょう。その主なものとして、まず初めに、今年度と来年度は茂原次期総合 計画の策定年度となります。教育方面では、この4月から西陵中学校と冨士見中学校の統合開 - 153 - 始や、本納小学校の崖崩れに対しての対策、豊田川氾濫により市民会館の建設場所再検討。何 といっても、毎年起こってもおかしくはない災害への今後の対策です。 そこで、去年の台風21号水害に対してお伺いいたします。 まず初めに、職員の方々には不眠不休で対応に当たっていただき、まことにありがとうござ いました。長期にわたり疲労もある中、非常によく頑張っていただいたことに対し、感謝申し 上げます。また、消防士、各自治会、各種団体、議員の皆様におかれましても、復旧対応に御 尽力いただきまして、本当にお疲れさまでした。これからお話をするのは、今後の対応につい て改善案や意見でありますので、関係者各位への批判ではないので、御理解のほど、よろしく お願いいたします。 二級河川が氾濫し、茂原市の民家、商工業、農業や道路と広い範囲で冠水してしまい、被災 後、市と災害協定を結んでおります社会福祉協議会主導で、災害ボランティアの募集を10月26 日に開始し、設営、運営をしておりました。11月11日までの間に1000人以上の多くのボランテ ィアの方々に御支援いただきまして、本当にありがとうございました。素早い対応で非常によ かったと思います。私もボランティア側として参加いたしました。そこで気づいたことがあり まず初めに、災害ボランティアについて、市として社会福祉協議会との連動性や、かかわり ましたので、何点かお伺いいたします。 方はどのように行っていたのか。 また、ボランティアを必要としている個人宅からの依頼件数はどのくらいあり、そして、ボ ランティアが派遣をしていただけることの周知方法は、防災行政無線以外にはどのような方法 で行っていたのか、お伺いいたします。
    次に、去年の台風15号風害についてお伺いいたします。 南房総方面をはじめとし、千葉県の約3分の2ほどが被災をし、本市でも、停電生活を余儀 なくされたかと思います。最大で市内何世帯が停電していたのか。また、最長、何日間停電を していたのか、教えてください。 次に、防災ハザードマップ、洪水ハザードマップについて、お伺いします。 もともと、本年度で作成を行うとお伺いしており、その内容は、防災マップ、洪水ハザード マップを統合させ、今回の災害をもとに新しくつくり直すと聞いておりますが、避難所の見直 し、それぞれの地域の方が使う避難場所の方向の示し方も含め、現在作成中の防災・洪水ハザ ードマップの進捗状況及び完成見込み時期を教えてください。 次に、今後の災害対応について。そろそろ調査したことや検討していることが、形になり始 - 154 - めているころかと思いますので、今後の災害対応についてお伺いいたします。 茂原市全地域での自主防災の強化もそうですが、災害が起こった場合の市独自の連絡手順や 方法、安否の確認、避難経路、その方法等について、市民用の基本的なマニュアルを作成し、 その周知をしていくことが大事だと思うのですが、市はどのように考えているのか。 また、災害時において、市はどのような対応マニュアルがあるのか、お伺いいたします。 次に、令和2年度予算について、お伺いいたします。 当初予算額、一般会計が327億6400万円で、前年度より2億7000万円余、9%の増となって おります。継続事業もある中、ここのところよく耳にする選択と集中に対して、次の予算配分 はどのように行ったのか、お伺いいたします。 次に、総合計画についてお伺いいたします。 茂原市にとって非常に大事な未来計画となる総合計画、本市の10年先を見据えた施策となり ます。一般的に短期は1年、中期は3年から5年、長期は10年から20年と言われておりますが、 現在の総合計画は平成13年度に策定。今から20年前に策定したものですが、2020年度が最終年 度となります。 今、振り返ってみて、成果や結果はどうだったのか。また、当初計画と比較して、乖離につ いて特に大きな主なものでよいので、教えてください。 次に、広報について。 何年か前にも一般質問で要望しておりまして、市民への情報の周知が足りないので、一度、 広報もばらを全世帯にポスティングをされてみてはと、そのときの答弁は「検討いたします」 でした。まだ実行はなされていないようですが、検討なされた内容を教えてください。 次に、市民体育館の大規模改修工事についてお伺いいたします。 今や市民会館が閉鎖となり、イベントごとが市民体育館で行われることが増えてきました。 今年度、成人式を初めて体育館で行いまして、成人811人中671人の成人の方々が参列しており、 2階では、保護者の方がお子さんの晴れ舞台を見ておられる中、盛大に行われました。今後も、 稼働率が上がっていくことと感じました。 そんな中、今回の大規模改修工事を行うに当たり、空調設備も含めての大規模改修工事と伺 っておりましたが、空調設備の工事が入っていないと伺っているが、その理由を説明してくだ さい。 以上が第1回目の質問となります。御答弁のほど、よろしくお願いいたします。 ○副議長(前田正志君) ただいまの向後研二議員の一般質問に対し、当局の答弁を求めます。 - 155 - 市長 田中豊彦君。 (市長 田中豊彦君登壇) ○市長(田中豊彦君) 向後研二議員の一般質問にお答えさせていただきます。 私からはまず、茂原市の災害についての中で、災害ボランティアについて、社会福祉協議会 とのかかわり、依頼件数と防災無線以外の周知方法についての御質問でございますが、本市と 茂原市社会福祉協議会は、茂原市災害ボランティアセンターの設置運営等に関する協定を締結 しております。今回の災害につきましては、市が災害ボランティアセンターの設置の必要があ ると判断して、設置要請を行い、これを受けまして、茂原市社会福祉協議会が災害ボランティ
    アセンターを設置、開設したものでございます。 災害ボランティアセンター開設中は、円滑な運営が図れるよう、被害状況や被災者からのニ ーズに関する情報などの連絡調整を行ったところでございます。また、個人宅からの依頼件数 は、全部で359件でございました。防災行政無線以外の周知方法につきましては、社会福祉協 議会ホームページあるいはフェイスブック、全国に発信できる特設サイトへの掲載、被災地で の直接のチラシ配布、災害ボランティア協力登録者へのメール配信により、情報発信を行った ところでございます。 次に、災害時の市民用マニュアルの作成と市の対応マニュアルについての御質問でございま すが、市民用の基本的なマニュアルにつきましては、茂原市防災マップ等の配布物や広報もば らで、風水害や地震への対応等に関する内容を掲載して、周知を図っております。 今後も、新たに作成する洪水ハザードマップにおいて、昨年6月に公表された警戒レベルな ども含め、引き続き周知をしてまいります。 また、災害時に市が対応するマニュアルでございますが、茂原市地域防災計画に、各対策部 の所掌におけるマニュアルを定めており、被害情報等の収集伝達マニュアル、食料の調達・配 分マニュアル、災害廃棄物処理マニュアルなど、30項目を定めております。 私からは以上でございます。 ○副議長(前田正志君) 総務部長 山田隆二君。 (総務部長 山田隆二君登壇) ○総務部長(山田隆二君) 総務部所管にかかわります御質問に御答弁申し上げます。 まず、茂原市の災害についての中で、台風15号によって市内で発生した停電軒数と、最長で 何日間停電したのかとの御質問でございますが、東京電力パワーグリッド株式会社からの情報 によりますと、市内で最大7500件の停電が発生し、9月9日から9月23日まで15日間停電して - 156 - いたものでございます。 次に、防災マップ、洪水ハザードマップについて、現在作成中の洪水ハザードマップの進捗 状況及び完成見込みについてとの御質問ですが、洪水ハザードマップにつきましては、千葉県 が示す一宮川と南白亀川の新しい洪水浸水想定区域を載せる予定でございました。 しかしながら、洪水浸水想定区域の公表が12月末になったことと、10月25日の大雨による浸 水の状況を追加することにより、本年度中の作成は難しい状況のため、完成につきましては令 和2年4月末を予定しております。 なお、市民の方へ配布は、5月上旬を予定しております。 現在、浸水想定区域や浸水履歴から避難所の見直しを行っておりますが、今後、日ごろから の備え、情報の入手方法、及び避難時の注意点等、内容を充実させて作成してまいります。 次に、広報についての中で、広報もばらの全世帯へのポスティングを提案したが、その後の 検討内容について伺うとの御質問でございますが、先進自治体である千葉市の実施状況を確認 するとともに、市内外でポスティングを行っている業者に話を伺ったところ、茂原市内で複数 ページの書類を短期間で、かつ継続してポスティングを行うことができないとのことでしたの で、新聞折込を中心とした現在の配布方法を継続することといたしました。 しかしながら、市民への情報発信は重要なものと考えておりますので、今後とも、より効果 的な周知方法について、調査研究を続けてまいります。以上です。 ○副議長(前田正志君) 企画財政部長 麻生新太郎君。 (企画財政部長 麻生新太郎君登壇) ○企画財政部長(麻生新太郎君) 企画財政部所管にかかわります御質問に御答弁いたします。 まず、令和2年度予算について、当初予算編成における選択と集中の中で、予算配分をどの ように行ったのかという御質問ですが、令和2年度予算につきましては、義務的経費や経常的 経費を中心とした骨格予算とし、昨年のたび重なる災害への対策経費や、継続事業等に予算を 配分したところでございます。 次に、総合計画について、現在の総合計画は2020年度が最終年度となるが、成果や結果はど うだったのか。また、当初計画と比較して乖離が大きい主なものはとの御質問ですが、平成13 年度から平成30年度までの18年間の3か年実施計画における進捗率は、計画額1043億9432万
    2000円に対し、決算額は1021億2866万7000円、執行率は97.8%となっております。 昨年実施した市民意識調査では、環境衛生や上水道での満足度が高い一方、生活道路や河川 等の施策に関する満足度が低いという結果が出ております。総合計画策定当時から大きく乖離 - 157 - したものとしては、2020年度の人口は12万5000人を目標としておりましたが、今年2月1日現 在の人口は8万9021人となっております。以上です。 ○副議長(前田正志君) 教育長 内田達也君。 ○教育長(内田達也君) 教育関係の御質問に御答弁申し上げます。 (教育長 内田達也君登壇) 市民体育館の大規模改修工事に空調設備の工事が含まれていない理由でございますが、市民 体育館につきましては、昭和57年の建設から37年が経過し、雨漏りやメインアリーナ床の経年 劣化が見受けられることや、建築基準法の一部改正に伴い、天井落下を防ぐための改修工事を また、照明LED化、更衣室・シャワールームの改修、トイレの洋式化など、利用者の利便 実施いたします。 性の向上を図ってまいります。 大規模改修工事の中で、空調設備の設置に向けた検討もいたしましたが、多額な費用を要す ることから、今回、空調設備を見送ることといたしました。以上でございます。 ○副議長(前田正志君) 再質問ありますか。向後研二議員。 ○6番(向後研二君) それでは、まず初めに水害対策について再質問いたします。 個人宅からの依頼件数は359件ということですが、茂原市全体で床上浸水が2225棟ある中で、 大分少ないような気がいたします。というのも、緑町だけで340世帯中、床上浸水が約45%、 床下浸水が約45%と、約9割、306世帯が災害に遭われておりましたので、2225棟の床上浸水 の方々に対して、情報が届かなかったのか。もしくは、作業の手が足りていたのか、今後は調 べる必要があると思います。 緑町はじめ、災害の大きい地域、八千代、長清水、早野が特にひどく床上浸水し、ボランテ ィアの方々には大変お世話になって、非常に助かったとおっしゃっておりました。 その反面、水害直後の同じ地域での商工業の中小企業に向けての対応策はどうだったのか。 ボランティアの方々の派遣もできてなかったと聞いております。そういった方々も、同じ茂原 市民にはかわりありません。私も、産婦人科をはじめ、八千代通りの企業に対して、現場での 対応や確認、連絡をしたところ、皆さん共通な回答で、人手がなく大変だ。本当に来てくれて 助かるよと。小さいお店は、家族や知人だけで片づけないとならないのです。 災害直後、市として企業に対して、今回、あまり復旧作業の手を差し伸べられなかったので すが、茂原市で頑張っている個人事業主や中小企業に対して、次回、もし同じような災害が起 きてしまった場合、災害ボランティアの派遣は考えていないのか、お伺いいたします。 - 158 - ○副議長(前田正志君) 福祉部長 岩瀬裕之君。 ○福祉部長(岩瀬裕之君) 災害ボランティアに参加される方々につきましては、ひとり暮ら しの高齢者など、家財の片づけや災害ごみの搬出などが困難な方のお手伝いをしたいという 方々が、ほとんどでございます。このため、茂原市災害ボランティアセンターでは今後も、被 災された個人の方々の支援を最優先に活動してまいります。 ○副議長(前田正志君) 向後研二議員。 ○6番(向後研二君) 個人の方の最優先というのもわかります。でも、個人事業主も住宅兼 お店という方もいらっしゃいますし、少し答弁が寂しく感じます。今回は、30年間で4度目の 水害。50年間で見ると、6度目の水害を経験し、精神的にも体力的にも、かなりのダメージを 受け、閉店や住居移転を余儀なくされた方も、私の知っているだけでも数件あります。 そこで伺います。移転理由が水害とは限らないと思いますが、茂原市でさも被害が多かった 地域、緑町、八千代、長清水、早野、ここからの移転合計世帯数は、10月26日以降で何件あっ たのでしょうか。その移転先が市外、市内もわかれば、お願いします。 ○副議長(前田正志君) 市民部長 関屋 典君。 ○市民部長(関屋 典君) 緑町、八千代、長清水、早野からの移転世帯でございますけれど
    も、合計216世帯ございまして、市内転居が146世帯、市外への転出が70世帯となっております。 なお、理由については聞いておりませんので、わかりません。 ○副議長(前田正志君) 向後研二議員。 ○6番(向後研二君) 70世帯が市外ということで、仮に1世帯3人と換算しますと、210人 からの茂原市民が市外に出ていってしまった可能性があります。確かに、二級河川は県の管轄 ですが、本当に国、県頼りで信じて待っていてよいのでしょうかと、周りの市民からよく聞か れました。 くはずです。 ですが、12月25日に県に対し意見書を渡しに行かれ、また、1月29日には白子町を除いた6 町村により構成された一宮川流域減災対策会議を設置したそうですし、このたび、国の補助金 制度で、河川激甚災害対策特別緊急事業の採択を受け、県に、全体事業費152億円が令和2年 1月30日付けで採択されました。その中で、令和2年度当初予算に17億2800万円が、この2月 県議会の定例会で上程されると聞いておりますので、さらなる一宮川河川の整備が進行してい また、県に強く要望し、よい答えはいただいていると伺っておりますが、その中で、短期的 に行う項目として、二級河川一宮川及び一宮川水系に対する竹木伐採や法面の堆積土砂の撤去 - 159 - 等の取り組み状況と、具体的な内容をお伺いいたします。 この案件につきましては、多くの市民が声を上げ、心配していっている質問ですので、安心 させるためにも明確な御答弁をお願いします。 ○副議長(前田正志君) 都市建設部長 渡辺修一君。 ○都市建設部長(渡辺修一君) 県が管理します二級河川につきましては、治水機能を最大限 発揮するため、河道内の竹木伐採や法面の堆積土砂の撤去を、梅雨時期前までに完了するさせ るため、現在、作業が進められているところでございます。 現時点では、一宮川の第一調節池下流の東橋から、準用河川鹿島川合流点までの区間、阿久 川につきましては、一宮川合流点付近から獅子吼橋までの区間、豊田川につきましては、一宮 川合流点から郡界橋までの区間、鶴枝川につきましては、一宮川合流点から永吉眼科付近まで の区間を実施しております。 ○副議長(前田正志君) 向後研二議員。 ○6番(向後研二君) 今年の梅雨時期前までに必ず完成していただきたいと思います。 茂原市では2名の方が亡くなっており、そして、災害が原因で鬱病になった方が、八千代通 りにも2名おられます。ほかにもそういった案件がもっと上がってくるかわかりませんが、か なり深刻な問題です。 先ほどの御答弁で、細かく市内の二級河川の現在作業中の竹木伐採や法面の堆積土砂の撤去 の範囲を聞きましたが、できれば今後、広報もばらやウェブサイトと、市の情報発信ツールを 活用して、河川図を用いて河川工事の色別し、例えばここからここまでが今年の梅雨時期前ま でに完了予定と。市民にわかりやすく情報の発信をしていただきたいと思います。これは要望 です。 次に、風害対策について再質問させていただきます。 倒木等で、東電管轄で作業ができなかったところもあると思いますが、15日間も停電された ところが茂原市にあったのだから、大変です。現在、本市と災害協定を結んでいる組合や団体、 企業が、43件も登録いただいております。感謝するところでもございます。 災害協定を市と結んでいない企業のJTとNTTからは、9月13日に水500ミリペットボト ルを約1000本ずついただきました。災害協定に基づき、物資や活動支援等を含め、全体的に今 回の風害直後の復旧作業に対しての十分に機能を果たしていたと分析しておりますか、お伺い します。 ○副議長(前田正志君) 総務部長 山田隆二君。 - 160 - ○総務部長(山田隆二君) 風害直後の復旧作業につきましては、家屋の屋根等の損傷が多く、 対策として、備蓄していたブルーシートを配布いたしました。その際、災害協定を締結してい る茨城県龍ケ崎市より支援を受けております。また、倒木による道路等の復旧については、茂
    原市建設業組合との協定により、随時対応を図ったものでございます。 ○副議長(前田正志君) 向後研二議員。 ○6番(向後研二君) 災害協定が43件中で、少ないかなと思いますけれども、分析はそうで すね。風害のときは、市民から私には、ちょっとよい声があまり聞こえてこなかったので、こ れはまた後で聞きますので、次に進みます。 倒木で停電が長引き、市民生活に被害が及んで、お風呂にも入れない。夜は真っ暗と、通電 の見通しが立たない中、温水センターのスポーツプラザイーストをはじめ、入浴施設等の無料 開放時期をもっと早くすべきと思いましたが、いかがですか。 ○副議長(前田正志君) 総務部長 山田隆二君。 ○総務部長(山田隆二君) 入浴施設につきましては、停電の復旧が長期化したことに伴い、 受け入れ対応等の協議を行い、無料開放したものでございます。 また、茂原スポーツクラブにつきましては、善意の申し出があり、開放していただいたもの でございます。 ○副議長(前田正志君) 向後研二議員。 ○6番(向後研二君) 停電がこんなにも長く続くとは、誰もが想像しなかったと思います。 大半の市民も、明日までには通電するだろうと思っていたと思います。 そこで、入浴施設のイーストに確認したところ、風害で被災された方で、9月、10月の利用 者数は369人とのことでした。今後は、入浴施設、企業関係と災害協定を結んでいただき、停 電した場合、電力回復するまでの間、開放する内容の取り決めを行っておくことも視野に入れ て、検討していただければと思います。 また、そういった観点から、現災害協定内容の見直しや、追加で、新規災害協定企業や団体 が必要かと思いますので、重ねてお願いします。これ、要望です。 次に防災マップ、洪水ハザードマップについて再質問いたします。 このたび、特に洪水ハザードマップにつきましては、見直しするところがいっぱいあって大 変だと思います。ぜひよいものをつくっていただきたいと思います。なぜなら、今回の豪雨で 冠水や氾濫をしてしまい、避難所に向かう経路を教えてもらってもよいですかとの問い合わせ に対し、非常に困りました。水害発生時、避難所15カ所に対して、市役所から車で向かえると - 161 - ころは一つもなかったと思います。 災害地での基本は、司令塔機関である場所が、被災してはならないということと、避難場所 施設は、避難しに行ける場所になくてはなりません。 そこで伺います。水害発生時、茂原市内外にて、市街地を通り抜け、自宅に帰るための道で、 安全に移動できる経路はありましたでしょうか。 ○副議長(前田正志君) 都市建設部長 渡辺修一君。 ○都市建設部長(渡辺修一君) 国県道を含む市街地の道路につきましては、局部的に通行で きる経路はありましたが、河川沿いを中心に広範囲にわたり道路冠水等が生じたことから、安 全に通り抜けられる経路はなかったものと考えております。 ○副議長(前田正志君) 向後研二議員。 ○6番(向後研二君) 予想外の雨量で、安全に通れる道が、茂原市内にはなかったのです。 子供たちが電車で帰ってきても、迎えに行く交通手段がなく、歩いて帰らせるにしても危険で、 水が引くまで待機させ、帰宅するに当たり、かなりの時間を要したと伺いました。 この間、地域の方と駅から歩いて、現地を確認し、何かよい迂回路がないかと、周りを検索 しました。そしたら、ありました。高架線の下を通る予定の都市計画道路の桑原八千代線です。 これは茂原駅東側の南北に延びる道です。この本路線は、災害時における避難道路、避難所へ の経路、まちの活性化にしても、大変大事な道路に違いありません。一日も早く開通させるべ きと考えます。 そこで、伺います。都市計画道路の桑原八千代線は、災害時における避難経路等にも活用で きると思われるが、その必要性を市はどのように考えているのか伺います。 ○副議長(前田正志君) 都市建設部長 渡辺修一君。 ○都市建設部長(渡辺修一君) 桑原八千代線につきましては、千葉県が定める2路線の緊急
    輸送道路を結ぶ重要な路線と考えられますので、災害時における避難経路として活用すること で、防災力の向上が図れると考えております。 ○副議長(前田正志君) 向後研二議員。 ○6番(向後研二君) このたび、市が配ってある防災マップに示されている緊急輸送道路図 の国道、県道ともに、見事に機能しておりませんでした。その一例で、自衛隊が茂原市の災害 派遣のために向かったのですが、道路が寸断されており、たどり着けなかったと。また、先ほ どからお話ししております豪雨の水害発生時でも、安全な経路がない。これ、茂原市民にとっ ては大変なことです。ですので、河川問題とは別に、新たに国、県に要望していただきたい。 - 162 - 市長、今しかないのです。毎年、水害に遭う可能性があるのです。避難経路をつくっていた だきたい。桑原八千代線の開通を強く要望いたします。 次に、今後の災害対応について再質問いたします。 マニュアルを活用されたとは思いますが、今回は立て続けに災害を受けたせいか、対応がス ムーズに感じられなかったのですが、そもそも、市民の対応に職員が足りていたのか。足りて なければ、今後は新しく各種団体との連携の仕方を考えなくてはならないと考えます。 その点について、その後、行政と他団体との連携等に対しては、何かお考えがあるのか、お 伺いします。 ○副議長(前田正志君) 総務部長 山田隆二君。 ○総務部長(山田隆二君) 被害調査や災害ごみ等の対応につきましては、災害時における千 葉県内市町村間の相互応援に関する基本協定に基づき、不足した人員を県や他市から支援をい ただきました。また、避難所の運営については、自治会や自主防災組織等、地域の方々からも 支援を受けたものでございます。 今後、避難所の運営など、行政だけでは対応できない部分について、自主防災組織等と協力 関係の強化を図るとともに、協定を含め、他団体との連携の強化を図ってまいります。 ○副議長(前田正志君) 向後研二議員。 ○6番(向後研二君) ぜひ、そうしてください。強化するに当たり、災害時には、職員しか できないことの仕事は職員、そのほか任せられるところは任せて行うべきと思います。 次に進みます。今後、大規模災害があった場合に、停電が長期化し、避難所としての機能を 果たせなくならないような電力の確保対策は、何か検討しておりますでしょうか。 ○副議長(前田正志君) 総務部長 山田隆二君。 ○総務部長(山田隆二君) 避難所における電力確保の対策につきましては、発電機の配備は あるものの、発電能力が限られていることから、電源の確保について検討してまいります。 ○副議長(前田正志君) 向後研二議員。 ○6番(向後研二君) 電源の確保対策として検討しているという答弁ですので、現時点でよ いので、対策について具体的な内容を教えてください。 ○副議長(前田正志君) 総務部長 山田隆二君。 ○総務部長(山田隆二君) 具体的な内容につきましては、備蓄している発電機に加え、太陽 光パネルによる再充電可能な蓄電池の確保や、休息しながら携帯電話が充電できる観光バスの 支援に関する協定を検討しております。 - 163 - ○副議長(前田正志君) 向後研二議員。 ○6番(向後研二君) そうしましたら、参考意見として聞いてください。皆さんも御承知の とおり、睦沢町は道の駅にエネルギー、電気と温水の供給ができるガス発電機80キロワットを 2台、総工事費約6000万円で設置しました。自治体は、停電対策用として設置するなら、国か ら2分の1補助金をいただけます。総工事費6000万円なので、3000万円の実費となります。温 水不要であれば、GENERACの発電機がよいと聞きました。睦沢町が導入した機械と同等 の出力150キロワットを1台、プラス、ガスタンク3トン、プラス工事費で約6000万円。補助 金率は同じく2分の1です。 茂原市は、天然ガスが豊富なまちでございますので、ガスの資源の提供には不自由しないと 考えます。避難所としても兼用できる施設に対し、市内1カ所でよいので、長期化の電力確保
    の対策の一つの案として、頭に入れておいていただきたいと思います。これ、要望です。 次に、選択と集中予算配分について再質問いたします。 令和2年度は骨格予算とのことであり、後の補正で事業費の肉づけを行うことが考えられる が、その補正予算に充てられる財源の見込みについて伺います。 ○副議長(前田正志君) 企画財政部長 麻生新太郎君。 ○企画財政部長(麻生新太郎君) 令和2年度の補正予算の財源につきましては、令和元年度 実質収支額から、財政調整基金に編入する額を差し引いた額となりますが、金額につきまして は現在、決算見込額の調査中でございます。 ○副議長(前田正志君) 向後研二議員。 ○6番(向後研二君) 昨年は災害があり、令和2年度は予算的に結構大変な年度になると思 いますが、お願いします。また、今から令和3年度に向けても、選択と集中ということで、よ ろしくお願いいたします。これ、要望です。 次に、総合計画について、再質問いたします。 生活道路や河川もそうですが、医療に関しても、満足度が低いと思います。今回の次期総合 計画に当たり、20名の委員を集めて会議を開き、意見等の集約をしていることは、市民の声を 聞くという観点からは、よいことだと思います。 そして、今回の総合計画研修会は企画政策課主導で行われたと聞いておりますが、関谷教授 に総合計画審議会委員を依頼した経緯と、そのときの研修会の話を聞いて、どう捉えたか。そ してどう感じたかをお伺いします。 ○副議長(前田正志君) 企画財政部長 麻生新太郎君。 - 164 - ○企画財政部長(麻生新太郎君) 関谷教授にはこれまで、まち・ひと・しごと創生総合戦略 や、まちづくり条例の委員としてかかわっていただいたこともありまして、総合計画審議会委 員をお願いしたところでございます。 また、12月の茂原市議会議員研修会では、まちづくりに必要な人とのつながりをつくり出す ことが喫緊の課題であるという話を伺い、これまで以上に市民との協働を進めていく必要があ ると感じました。 ○副議長(前田正志君) 向後研二議員。 ○6番(向後研二君) 確かに、市民との協働を進めていくことも、もちろん大切な一つでご ざいます。私の記憶で捉えているので、今までの策定の仕方では足りない時代が来ているので、 茂原市は違う形で取り組んでいただきたいと言っているように感じました。 総合計画は、茂原市全部の部署にもかかわってまいります。関谷教授の考え方をまねしろと 言っているわけではなく、つくる過程において、責任があるからです。退職したら関係ないで は済まされません。その後に残されている私たち市民も困るのです。 私は、今回このような大事な場面に議員として参加ができて、光栄です。現代は、時代の流 れの余りの速さに、ついていくことのほうが難しいと考えます。十年一昔とよく言ったもので すが、今は五年一昔くらいに早くなっていると感じております。 これから、いろいろな形で研究して策定していかれると思いますが、次期総合計画は、どの ような項目や施策に力を入れていこうと考えているのか、お伺いします。 ○副議長(前田正志君) 企画財政部長 麻生新太郎君。 ○企画財政部長(麻生新太郎君) 今後は、総合計画審議会の中で決定してまいりますが、今 現在の委員からは、今年度の災害を受け、防災・減災に関する意見が多く出されておりますの で、力を入れていくべき重要な項目の一つになると考えております。 ○副議長(前田正志君) 向後研二議員。 ○6番(向後研二君) 私も傍聴しておりましたので、わかりますけれども、確かに防災や減 災は大事な課題であります。今やることの最優先と、私も認識しておりますが、委員会を傍聴 したときに、若手の委員からは、もっと未来をどうしたいとか、教育に力を入れていただきた いとか、医療の充実をしていただきたいとか、何かまちの色が見えないといっているように、 私には聞こえました。これが今の、現役世代の市民の声なのです。 少し痛い話をいたしますと、茂原市は何事に対しても遅れているように感じます。といいま
    すか、新しいこと、失敗することに対して、抵抗もしくは脅えがあり、新しい施策や事業を取 - 165 - り入れようとすることに抵抗があるように見受けられます。他市町村は、一部事業かもしれま せんが、選択して集中している事業が見受けられますし、本市よりも実行が早いです。 茂原市も、もっと大胆かつ行動力に満ちあふれた方向に進んでもらいたいと思います。茂原 次第で、間違いなく近隣地域は必ず変わります。よろしくお願いいたします。これは要望です。 次に、広報について再質問いたします。千葉市はどのようにして全戸配布しているとおっし ゃっていたのか、お伺いします。 ○副議長(前田正志君) 総務部長 山田隆二君。 ○総務部長(山田隆二君) 千葉市では、平成29年10月から、発行回数を月2回から1回に、 A4判からタブロイド判へ変更して、発行日前日を期限に、5日間での全戸配布を業者委託で 実施しております。 ○副議長(前田正志君) 向後研二議員。 ○6番(向後研二君) 最初の答弁で、茂原市は調べたけど、できませんという答弁でしたが、 千葉市では全戸配付を実行できているのですよね。12月定例会で山田広宣議員もおっしゃって いましたが、市民から情報が伝わらないという声が出ていましたと。今定例会でも、数名の議 員から周知に関しての質問がありました。この際はっきり申し上げますと、今のやり方では、 大勢の市民に届かないという結論が出ております。 今回の災害後には、12月1日に広報もばら臨時号を配布しております。周知方法は新聞折り 込み、市公式ウェブサイトの掲載、郵便局や公共施設への配布を行っていたと思います。ごみ の片づける場所、補助金の内容、市税減免をはじめ、各種申請の仕方等、いろいろなことが掲 載されておりました。このようなよい情報を満遍なく市民に知らせてあげるためには、何とか 方法を考えなくてはなりません。 千葉市では、2年以上前から全戸ポスティングを続けておりますので、茂原も、今とは違っ た新しい周知方法に力を入れていただき、引き続き市民のため、当局のためにも研究をし、情 報の周知に今後も力を入れていただきたいと思います。よろしくお願いします。これは要望で す。 次、市民体育館について再質問いたします。 この先、まだ建てると決まっていない市民会館が建設されるまで、成人式は市民体育館で行 われると聞いておりますし、健康寿命もそうですし、スポーツ振興を掲げ、真夏、真冬問わず 活動するに当たり、空調設備は必要なのですが、それよりも、何と言っても災害です。いつ、 どんなときに風水害や地震による大規模災害が起こるかわからない時代に、避難場所として活 - 166 - 用しなくてはなりません。 今回のように気温の差が余りない時期に起こるとは限りません。真冬、真夏と過酷な時期に 起こった場合、茂原市内で多い人数を収容する場所はほかにありますか。大規模災害に備えて も、市民体育館には空調設備が早急に必要と考えるが、当局の見解はいかがですか。 ○副議長(前田正志君) 教育部長 久我健司君。 ○教育部長久我健司君) 近年の猛暑による熱中症リスクの軽減、また、成人式などの大き な行事での利用時、さらに議員御指摘の災害時の避難所としての使用が想定される中、市民体 育館の空調設備の必要性は認識しております。 先々の空調の設置時に備えまして、長期の休館をせずに後づけでの設置ができるように考え ております。既に導入している自治体の利用状況や、リース方式などの導入の手法、あわせて、 国等から有利な補助金が確保できないのかなどなど、財源の確保についても調査いたしまして、 関係部署と協議してまいります。 ○副議長(前田正志君) 向後研二議員。 ○6番(向後研二君) 前向きな御答弁ありがとうございました。追加工事費2億4000万円余 と、お金はかかりますが、市民の安心・安全な場所がつくれるならよいと思います。補助金を 活用して、ぜひよろしくお願いいたします。 最後に、私の気づいたことを伝えて終わりたいと思います。
    私は常に、茂原市に対して危機感を持っております。2020年度版「住みたい田舎ベストラン キング」東京、神奈川、千葉、埼玉、1都3県の首都圏エリア33自治体の中で、4年連続、い すみ市が総合1位となっております。逆に茂原は、『週刊東洋経済』という雑誌2月1日号で、 表紙に「住めない街」という課題が書かれている雑誌の中で、総務省が取りまとめた各自治体 の公共施設等の総合管理計画を参照し、この先、更新費用が増加する自治体ランキングで、茂 原市が県下で一番悪い数字となっておりました。 今の茂原市民の声は、「茂原市は何を目指し、何に特化して進んでいくのか、特色をはっき りしたほうがよい」といっております。それが茂原の魅力となるはずです。核となる施策で、 移住・定住を増やさない限り、先はないです。これからも、田中市長がリーダーシップを発揮 し、この茂原をよい施策で引っ張っていただければと思います。 私がこの場をかりて言っている発言は、10年、20年後に響くための一般質問なのです。何度 も言いますが、この先の茂原に対し、皆さんと一緒に茂原を変えていきましょう。心からそう 思います。 - 167 - 以上で、私の一般質問を終わりにします。御清聴ありがとうございました。(拍手) ○副議長(前田正志君) 済みません。傍聴席の方、拍手は御遠慮ください。 以上で、向後研二議員の一般質問を終わります。 ここで、しばらく休憩します。 ☆ ☆ 午後1時52分 休憩 午後2時05分 開議 ○副議長(前田正志君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 次に、飯尾 暁議員の一般質問を許します。飯尾 暁議員。 (1番 飯尾 暁君登壇) ○1番(飯尾 暁君) 日本共産党の飯尾 暁でございます。通告に従い、一般質問させてい ただきます。 さて、まず初めに、今後新たに策定される予定の本市基本計画の基本方向では、誰もが安 心・安全に暮らせるまちづくりとして、地震や風水害といった大規模災害に対する対策を進め ること。明日を担う人を育む未来に向けたまちづくりとして、安心して子供を産み育てられ、 子供が健やかに育つ環境づくりを進めるとともに、子供たち一人一人が柔軟かつ主体的に未来 を切り開いていくのに必要な能力の涵養に向けた教育の充実を図るものとしています。 今回は、災害対策と学校再編について伺いますが、これらについて、果たしてこの基本方向 に沿った市政運営となるのかどうか。その問題点をただし、提案を行ってまいります。 まず、災害対策についてです。 この30年の間に本市が水害に遭ったのは1989年、96年、2013年に続いて、昨年で4回目であ ります。台風15号を含む一連の災害では、もう茂原には住めない。営業ができないという声も あり、水害対策の徹底的な検証は、最重要課題の一つであると考えます。地球温暖化による異 常気象にその要因を求めるのは簡単なことですが、国や県を含めた行政には、責任はないのか。 災害を未然に防ぐ、または最小の被害にとどめることは行政の責任であります。この観点から 以下、順次伺います。 まず、昨秋の豪雨災害の要因の分析についてであります。 前回2013年の洪水に対する市当局の見解では、洪水区域での地盤沈下が、その下流部よりも 激しく、総体的に河川の傾斜が損なわれたというもので、大もとの要因については、東北地方 太平洋沖地震による広域的な地盤沈下とされ、天然ガス採取企業と千葉県との間で、地盤沈下 - 168 - 防止協定による井戸の削減及び天然ガスかん水の地上排水量の削減等により、沈下は徐々に緩 和の傾向との市当局の見解がありますけれども、明らかな地盤沈下要因として考えられる天然 ガス採取の影響に関する言及は、当時はございませんでした。 想定外の大雨であったことは否定できませんが、10月25日の大雨洪水災害についての要因分 析が行われていると思います。現在判明している内容、専門家の意見などについて、まず伺い
    ます。 次に、これまでの災害の被害軽減策の検証でございます。 96年の水害の際、当時の日本共産党、加藤古志郎議員が、その要因の一つとして、上流部の 保水力を低下させる丘陵部での大規模開発を進めてきた当局の姿勢を指摘して、抜本的な治水 対策とゴルフ場などの大規模開発の凍結を要求しましたが、当時の市長答弁は、開発も市の発 展に必要、適切な指導で進めるというものでありました。 7年前、2013年の水害では、その直後の議会で、私もこの間の開発に関する検証についてた だしましたが、圏央道その他の開発を含め、その面積は、96年の水害以降に完成した1ヘクタ ール以上の開発については、ゴルフ場を含め15事業、延べ面積は約130ヘクタールという答弁 で、圏央道やスマートインターチェンジの建設も加わり、継続的に開発が進められていたこと を示しております。これらが果たして、さきの水害の要因の一部として考えられないかどうか が問われております。 7年前に示しました被害軽減策に向けた対策として、その目標では、今後10年間をめどに一 宮川沿いの市街地において、当時の台風26号と同程度の降雨による浸水被害を極力軽減すると して、第二調節池容量の増設、越流堤のかさ上げ、現用地内での河道改修など県による治水対 策でございます。 次に、準用河川の整備、内水排除ポンプの増設など、茂原市による内水対策。加えて農業用 ため池の活用、学校グラウンド、公共施設を活用した貯留浸透施設の整備、一般住宅等におけ る貯水タンク、雨水浸透桝の設置促進、浸水性舗装等の普及促進、開発行為への適切な対応な ど、流域における対策を講じるとされていましたけれども、これらが十分に実施されたのかど うか、現状について伺います。 次に、自治体で取り組むべき環境保全対策、地球温暖化対策などについて伺います。 16歳の環境活動家グレタ・トゥンベリさんの「人々は苦しみ、死にかけ、生態系全体が崩壊 しかけている」という訴えは、大きな反響を呼び、対策の抜本強化を求める声が世界に広がっ ています。 - 169 - 相次ぐ豪雨や台風の急激な拡大も、地球温暖化の影響だという分析が、多くの専門家から指 摘されており、地球温暖化は私たちの命と安全を脅かす事態となっています。それだけに、政 府も自治体も、世界の人々と連帯し、地球温暖化対策を抜本的に強化することが求められてい ます。 本市として、温室効果ガスCO2などの削減目標を定めることは重要ですが、行政組織、市 内の産業、家庭など分野別の目標を定めるなど、また、その他の温室効果ガス削減につながる 施策、茂原市地球温暖化対策実行計画では、どう具体化されているのか伺います。また、その 成果についても、あわせてお伺いします。 次に、市が管理する河川、道路側溝などのインフラ整備、災害対策計画づくりでの市民、女 性、青年層の声の反映についてでございます。 昨日、平議員から発言がありましたが、我が党の市政アンケートでは、道路側溝、排水の安 全にかかわる要望には根強いものがあります。7年前の水害を経験し、付近の側溝の整備がな された方から意見を伺ったことがありますが、「前回直してもらわなかったら、今回はもっと 大変なことになったと思う」とのことで、身近な環境整備の必要性も急務であります。 今回の災害を受けて、さきに述べた河川、道路側溝などのインフラ整備などに対して、幅広 い市民の意見の反映が不可欠と思われますが、この計画策定において本市では、さきに述べた 広範な民意を反映していくための女性職員や若手職員の参加による取り組みについては、どの ように考えておられますでしょうか、この点伺います。 さて、次は学校再編についてであります。 問題の整理とその認識、対応についてでありますが、2015年の文部科学省による学校統廃合 の手引が示されてからこの方、本市も、少子化を背景に、児童生徒の減少が今後も続くとして、 小中学校の適正規模を定め、小さな学校では切磋琢磨ができない。人間関係が固定化するなど の小規模校デメリット論を掲げ、その規模に満たない学校は統廃合の対象とする学校再編計画 が進められております。
    実際には、行き過ぎた競争教育のほうが深刻で、国連子どもの権利委員会は日本政府に対し、 これまでに3回にわたって是正を勧告しておりますが、全く改善されず、授業についていけな い子供や不登校、いじめ問題の発生が後を絶ちません。加えて、WHO(世界保健機構)によ れば、小学校は100人以下が望ましいことや、複式学級も重視する学力世界一のフィンランド など、諸外国の例も参考にし、より視野を広げた検討や、国内の数々の小さいからこそ輝く学 校の実践など、残すべき学校についても議論を深める必要があります。 - 170 - また、茂原市でも、国が策定した「まち・ひと・しごと創生法」に基づき、各種アンケート などで市民の意見を踏まえて検討がされ、現状から将来に向けての茂原市人口ビジョンと、ま ち・ひと・しごと創生総合戦略を策定、人口減対策が考えられております。 その一方で、学校統廃合を進めれば、その地域に住みたいと考える若い世代も減少し、市の 将来ビジョンに明らかに逆行する施策が進んでおります。 さらに、小中一貫校の導入で学校統廃合が加速。小中一貫校が統廃合と一体で計画され、地 域住民の統合反対の声を押さえ込もうとしている状況も生まれております。これにより、義務 教育段階から複数の学校制度、教育課程が設けられることになり、教育の機会均等が崩される ことにもなります。英語の早期導入、教育課程の前倒しなど、新たな詰め込み教育が危惧され ております。 さて今まで、さきに述べたことも含めまして、学校統廃合には慎重になるべきだとの提言を 行ってまいりましたが、一番重要な地域住民の皆さんの合意のない統廃合など、問題山積だと 思いますが、指摘されている数々の問題についての当局の見解を伺います。 以上を申し述べまして、第1回目の質問を終わります。 ○副議長(前田正志君) ただいまの飯尾 暁議員の一般質問に対し、当局の答弁を求めます。 市長 田中豊彦君。 (市長 田中豊彦君登壇) ○市長(田中豊彦君) 飯尾 暁議員の一般質問にお答えさせていただきます。 私からはまず、災害対策についての中で、昨秋の豪雨災害の要因分析についての御質問でご ざいますが、10月25日の大雨洪水災害の要因につきましては、本市を流れる河川の上流部にお ける長柄町水上で最大時間雨量86ミリ、総雨量360ミリの降雨となり、現況河川の流下能力を 超える水量が流れ込み、河川の越水が発生したことが、洪水被害の主な要因と考えております。 なお、千葉県において現在、被害状況調査や要因解析を行っており、令和2年3月末までに 完了する予定と伺っておりますので、その結果について注視してまいります。 次に、インフラ整備、災害対策計画づくりにおいて、幅広い市民、女性職員、若手職員の意 見を反映させる取り組みについて、どのように考えているかとの御質問でございますが、市が 行うインフラ整備などの計画策定において、幅広い市民の意見や女性職員及び若手職員の声を 反映していくことは大変大切であると考えております。 私からは以上でございます。 ○副議長(前田正志君) 都市建設部長 渡辺修一君。 - 171 - (都市建設部長 渡辺修一君登壇) ○都市建設部長(渡辺修一君) 都市建設部所管にかかわります御質問に御答弁いたします。 災害対策についての御質問で、これまでの災害後の被害軽減策の検証の中で、7年前に示さ れた被害軽減に向けた対策として、河川改修や第二調節池の増設などの県による治水対策など 講じることとされていたが、十分に実施されたのかとの御質問ですが、平成25年10月の台風26 号による浸水被害の対策として、国の100mm/h安心プランの登録を受け、河川と下水道のハ ード対策、流域内の流出抑制対策や危険情報周知等のソフト対策を計画したところでございま す。 本プランにつきましては、平成26年度からおおむね10年間で各対策を完了させ、平成25年10 月の台風26号と同規模の降雨に対し、茂原市街地の浸水被害の軽減を図る取り組みを進めてい るところでございます。以上でございます。 ○副議長(前田正志君) 経済環境部長 大橋一夫君。
    (経済環境部長 大橋一夫君登壇) ○経済環境部長(大橋一夫君) 経済環境部所管に係ります御質問に御答弁申し上げます。 災害対策の中で、温室効果ガス削減目標に関して、行政組織、市内の産業、家庭などの分野 別に、茂原市地球温暖化対策実行計画ではどう具体化され、その成果はとの御質問でございま すが、第2次茂原市地球温暖化対策実行計画は公共施設を対象としており、市内の産業、家庭 など、分野別の目標としたものではございません。 2017年度を基準年度とし、2030年度までに温室効果ガス排出量の35.5%削減を図ろうとする ものであり、公共施設の取り組みを周知することにより、市民や事業所等による温室効果ガス 削減に向けた取り組みの促進につながるものと考えております。 今年度実施した内容には、空調設備の高効率化、照明のLED化などがあり、ある程度の成 果は上がっているものと考えておりますが、点検評価につきましては今後、実施してまいりま す。以上でございます。 ○副議長(前田正志君) 教育長 内田達也君。 ○教育長(内田達也君) 教育関係の御質問に御答弁申し上げます。 (教育長 内田達也君登壇) 学校再編について、一番重要な地域住民の合意のない統廃合などの問題についての当局の見 解を伺うとの御質問でございますが、教育委員会では市内全小中学校の保護者に対し、学校再 編についてのアンケートを行い、約70%が賛成であるとの結果を得て、茂原市学校再編基本計 - 172 - 画を策定し、第1次実施計画に基づき、統廃合を進めております。 学校再編は、地域や住民等に及ぼす影響についても配慮が必要でございますが、子供たちの 教育環境の充実を最優先とすることが大切だと、教育委員会では考えております。以上でござ います。 ○副議長(前田正志君) 再質問ありますか。飯尾 暁議員。 ○1番(飯尾 暁君) それでは、伺います。災害対策ですが、要因の分析でございます。大 雨が直接の原因であることは自明でございますが、では、この大雨が降ったことによって起こ る災害の要因について順次伺ってまいります。 2013年の洪水の要因分析に対する市当局の見解が、洪水区域での地盤沈下が、その下流部よ りも激しく、総体的に河川の傾斜が損なわれた、こういうものだとさきに述べましたけれども、 この状況は、現在も変化がないという認識でよろしいでしょうか。 ○副議長(前田正志君) 当局の答弁を求めます。都市建設部長 渡辺修一君。 ○都市建設部長(渡辺修一君) 県が示した2013年洪水分析におきまして、地盤の不等沈下が 示されており、中流部の沈下量をカバーするために、堤防かさ上げが実施されてきたものでご ざいます。 経年による地盤沈下はあるものの、状況の変化については把握できておりません。 ○副議長(前田正志君) 飯尾 暁議員。 ○1番(飯尾 暁君) 地盤沈下の要因分析についてお聞きしますが、7年前は東北地方太平 洋沖地震による広域的な地盤沈下とされておりましたが、今回は地形的な変化に関する分析は 行われているのでしょうか。過去のこの判断はどう考えていらっしゃいますか。 ○副議長(前田正志君) 総務部長 山田隆二君。 ○総務部長(山田隆二君) 千葉県が行う浸水メカニズムの検証の際に、現況地形を考慮する と伺っておりますので、検証結果を踏まえて検討してまいります。 ○副議長(前田正志君) 飯尾 暁議員。 ○1番(飯尾 暁君) 地盤沈下の推移はどうかということでありますが、1989年の洪水、あ るいはその前から地形的な変化が、どう推移したのか。当局は経年で調査を行っていらっしゃ ると思いますけれども、調査内容と、その結果の概要をお伺いします。 ○副議長(前田正志君) 経済環境部長 大橋一夫君。 ○経済環境部長(大橋一夫君) 千葉県では毎年1月1日を基準日といたしまして、一宮川に 近い茂原小学校における標高での地盤変動量を求める調査を実施しております。調査結果とし - 173 -
    ましては、平成25年の水害以降の地盤沈下は、平成26年度はマイナス0.92センチメートル、平 成27年度ではマイナス1.31センチメートル、平成28年度ではマイナス0.53センチメートル、平 成29年度ではプラス0.06センチメートル、平成30年度ではマイナス1.68センチメートルという 状況でございます。 ○副議長(前田正志君) 飯尾 暁議員。 ○1番(飯尾 暁君) 天然ガス採取企業と千葉県との間で、地盤沈下防止協定による井戸の 削減及び天然ガスかん水の地上排水量の削減等によりまして、沈下は徐々に緩和の傾向という 見解でございますが、具体的にどういうことでしょうか。 ○副議長(前田正志君) 経済環境部長 大橋一夫君。 ○経済環境部長(大橋一夫君) 昭和48年の協定締結時は、市内で年間マイナス10.9センチメ ートルを観測する地点もございましたけれども、近年では最大でも年間マイナス2センチメー トル程度となっており、地盤沈下は緩やかになっていることを示されております。 ○副議長(前田正志君) 飯尾 暁議員。 ○1番(飯尾 暁君) 地盤沈下がかなりの洪水の原因になったということが、明らかになっ ていますので、原因を決定的に追求して、幾らかでも防止に努められるようなデータが得られ たらいいと思います。 次に移りますが、さまざまな要因が複合的に作用して、後の洪水の原因となっておりますけ れども、そのうちの一宮川流域上流部の保水力の低下について伺います。 1996年から2013年までの間に完成した1ヘクタール以上の開発については、ゴルフ場を含め 15事業、延べ面積は約130ヘクタール、この答弁を過去にいただいておりますが、上流部の地 盤の保水力の低下については、どう考えておりますか。 ○副議長(前田正志君) 総務部長 山田隆二君。 ○総務部長(山田隆二君) 上流部の保水力につきましては、大変重要であろうと考えており ますので、長南町と長柄町に対して、ため池や田んぼにおける雨水貯留による流出抑制を、今 後も引き続き協力依頼してまいります。 ○副議長(前田正志君) 飯尾 暁議員。 ○1番(飯尾 暁君) 前回2013年の水害から今回まで、上流部の保水力の低下の要因となる 地形的な変化、開発などがあったとすれば、それはどういうことが考えられますか。 ○副議長(前田正志君) 都市建設部長 渡辺修一君。 ○都市建設部長(渡辺修一君) 県の開発基準や、市の宅地開発指導要綱に基づき、調整池等 - 174 - の雨水流出抑制施設を設置していることから、保水力低下の要因となる開発は少ないものと考 えております。 ○副議長(前田正志君) 飯尾 暁議員。 ○1番(飯尾 暁君) やはり上流部の開発というのは、かなり保水力低下に影響すると思い ますので、もう少しきちっとした検証が必要かと思われます。 大規模開発の部類に属すると思われますけれども、圏央道、にいはる工業団地に係る対応策 はどうだったのかについての見解をお願いします。 ○副議長(前田正志君) 都市建設部長 渡辺修一君。 ○都市建設部長(渡辺修一君) 圏央道につきましては、一宮川水系に15カ所で、貯水量約6 万6000トンの調整池を設置しております。また、茂原にいはる工業団地につきましても、2カ 所で、貯水量約8万1000トンの調整池を設置しており、流出抑制に寄与したものと考えており ます。 ○副議長(前田正志君) 飯尾 暁議員。 ○1番(飯尾 暁君) 今回、その要因につきまして、上流部の保水力の低下及び地盤沈下の ことを問題にしました。引き続き、検証してまいりたいと思います。 これまでの災害後の被害軽減策のほうに移ってまいります。 さて、7年前に示されました被害軽減に向けた対策につきまして、造成中の第二調節池や長 清水水門、東郷地先の排水設備の完成など、目に見える整備はわかりやすいのですが、例えば 準用河川の整備であれば、その進捗状況はどうか具体的にお伺いします。
    ○副議長(前田正志君) 都市建設部長 渡辺修一君。 ○都市建設部長(渡辺修一君) 準用河川梅田川につきましては、昨年より、早野排水機場整 備にかかわる樋管工事並びに本体工事に着手し、令和4年度の完成に向け、鋭意取り組んでい る状況でございます。 ○副議長(前田正志君) 飯尾 暁議員。 ○1番(飯尾 暁君) 角度を変えまして、農業用のため池の活用につきましては都度伺って まいりましたが、十分かどうかということですが。あと、学校グラウンド、公共施設を活用し た貯留浸透施設の整備と、一般住宅等における貯水タンク、雨水浸透桝の設置促進、こうあり ますけれども、具体的にどういうことでしょうか。この進捗について伺います。 ○副議長(前田正志君) 経済環境部長 大橋一夫君。 ○経済環境部長(大橋一夫君) 農業用ため池の流出抑制は、貯水量約5000トン以上の池を対 - 175 - 象に、地元管理団体の協力を得ながら、市内23カ所で実施しているところであります。水位調 整に適さない構造の池も存在しておりますので、市といたしましては引き続きため池整備に努 め、整備完了後は、地元管理団体に流出抑制対策への協力を求めてまいります。 ○副議長(前田正志君) 都市建設部長 渡辺修一君。 ○都市建設部長(渡辺修一君) 学校グラウンドや公共施設を活用した貯留浸透施設の整備に つきましては今後、庁内関係部署と連携を図り、内水対策の一つとして検討してまいりたいと 考えております。 次に、貯水タンク、雨水浸透桝につきましては、平成26年10月に、茂原市雨水貯留施設等設 置工事補助金交付要綱を制定し、これまでに貯水タンク33基、雨水浸透桝7基、合計40基の設 置があったところでございます。 ○副議長(前田正志君) 飯尾 暁議員。 ○1番(飯尾 暁君) 今、お答えいただきましたこの貯水タンク33基、雨水浸透桝7基の設 置の効果については、どう評価されますでしょうか。また、今後のこういった作業についてお 伺いします。 ○副議長(前田正志君) 都市建設部長 渡辺修一君。 ○都市建設部長(渡辺修一君) 多少なりとも効果はあるものと考えられますが、今回の水害 被害を受けまして、今後、市民に対して、さらなる補助制度の周知に努めてまいります。 ○副議長(前田正志君) 飯尾 暁議員。 ○1番(飯尾 暁君) 透水性の舗装の普及促進については、どういう状況でしょうか。 ○副議長(前田正志君) 都市建設部長 渡辺修一君。 ○都市建設部長(渡辺修一君) 新設の道路舗装につきましては、歩道部分について、透水性 舗装で実施しております。 ○副議長(前田正志君) 飯尾 暁議員。 やっていただきたいと思います。 ○1番(飯尾 暁君) 新しくつくるところということで、事情はわかりますので、どんどん さて、多くの方が今回の質問で、水害対策について取り上げておられましたね。我が党が行 っております市政アンケートでも、災害対策への要望は非常に多いです。住民の皆さんとの対 話では、先に述べましたように側溝整備に感謝する声もありますけれども、溝の流れが悪いと か、側溝のふたがなくて、浸水時に落ちそうで大変危険だなどという要求もございます。引き 続き、身近な分野での対策もよろしくお願いいたします。 - 176 - さて次、地球温暖化の件ですけれども、地球温暖化対策実行計画では、公共施設の取り組み を周知することにより、市民や事業所等による温室効果ガス削減に向けた取り組みにつながる のではないかというお答えですけれども、その手段としては、具体的にどういうことを考えて おられますか。 ○副議長(前田正志君) 経済環境部長 大橋一夫君。 ○経済環境部長(大橋一夫君) 市公式ウェブサイト等を通じ、公共施設の取り組み内容、成 果を公表することで、取り組みへの着手、強化を呼びかけてまいります。
    ○副議長(前田正志君) 飯尾 暁議員。 ○1番(飯尾 暁君) 地球温暖化対策実行計画で、2017年を基準として、30年までに温室効 果ガス排出量の35.5%削減目標とおっしゃっていますけれども、その測定の方法はどういう手 法で行われますか。 ○副議長(前田正志君) 経済環境部長 大橋一夫君。 ○経済環境部長(大橋一夫君) 施設ごとの電気やガスの使用量、汚水処理量などをもとに算 定した温室効果ガス排出量の年度間の比較により、行っております。 ○副議長(前田正志君) 飯尾 暁議員。 ○1番(飯尾 暁君) では、現状の効果につきまして、数字的データで示すことは可能でし ょうか。 ○副議長(前田正志君) 経済環境部長 大橋一夫君。 ○経済環境部長(大橋一夫君) 始めておりますけれども、年度終了に集計してまいります。 ○副議長(前田正志君) 飯尾 暁議員。 ○1番(飯尾 暁君) それでは、そのとおりお願いします。 地球温暖化対策実行計画につきましては、各部署別の役割、果たすべき任務分担があると思 うのですけれども、どうなっていますでしょうか。 ○副議長(前田正志君) 経済環境部長 大橋一夫君。 ○経済環境部長(大橋一夫君) 空調設備の高効率化や照明のLED化などの設備更新につい ては、各施設の管理者が担っております。公用車や照明、空調機器等の適正管理、省エネ製品 の購入の配慮、ごみ分別の徹底や3Rによる減量化については、全職員一人一人が実施するも のとなっております。 ○副議長(前田正志君) 飯尾 暁議員。 ○1番(飯尾 暁君) では、これは庁内から意識を高めていくということと理解しておりま - 177 - す。 2月1日付けの広報もばらのコラム「市長が行く」で、温暖化の脅威につきまして、茂原市 において何ができるか。まずは身近なところから、ごみの分別の徹底でごみを減らす。省エネ の工夫や方法の市民への周知からスタート。温暖化対策を市民一人一人が自分のこととして考 え、CO2を減らしていくことにより、真剣に取り組んでいこうということか。市として何が できるか模索していく必要がある、こう市長が述べられております。 これを受けまして、地球温暖化対策の市独自の具体的な計画を策定するといった展望はあり ますでしょうか。 ○副議長(前田正志君) 経済環境部長 大橋一夫君。 ○経済環境部長(大橋一夫君) 市民や事業所等について、具体的な計画を策定する予定はご ざいません。地球温暖化対策を自分事として捉えていただけるよう、廃棄物の減量化、省エネ の方法等についての周知を図ってまいります。 ○副議長(前田正志君) 飯尾 暁議員。 ○1番(飯尾 暁君) それでは、CO2排出を抜本的に減らすためには、住民、行政、事業 者が一体となって削減の努力が求められるわけであります。京都市や柏市、東京の中野区、そ して千代田区では、地球温暖化対策推進のための条例を制定し、努力していると聞いておりま す。本市でも、条例の制定を提案いたしておきます。これは要望でございます。条例をぜひつ くっていただきたいと。 次に、災害対策計画のほうですけれども、先日、議会報告会が開催されまして、災害対策に ついても多くの意見が出ていました。報告や要望がまとまって、議会からも報告があると思い ますけれども、災害対策計画づくりにおいて、職員の皆さんの情報収集に加えて、市民の声を 広く集める手段としては、どういう方策をお考えでしょうか。 ○副議長(前田正志君) 総務部長 山田隆二君。 ○総務部長(山田隆二君) 広く市民から意見を募集するために、防災計画を策定する際には パブリックコメントも実施する予定でございますので、そういったことで、いろいろ市民、ま た防災会議の委員さんの意見も聴取しながら、策定していく考えであります。
    ○副議長(前田正志君) 飯尾 暁議員。 ○1番(飯尾 暁君) ジェンダー平等が叫ばれている中、女性幹部の育成も重要だと考えま す。また、欧米に比べまして避難者の待遇に今後、大きな改革が必要だと言われております避 難所の開設に関しましては、どうしても女性の視点での考えが必要であります。災害対策もま - 178 - ちづくりの一端だとすれば、若い人たちの意見もぜひ取り入れていただきたいものであります。 その意思決定の場に、幅広い人材を配置していただきたいと。 インフラ整備や防災計画策定に関しまして、今後、特別な組織をつくるのかどうか。もしあ れば、そういうことを考慮していただきたいと思うのですが、その予定があるかどうか伺いま ○副議長(前田正志君) 総務部長 山田隆二君。 ○総務部長(山田隆二君) 検討する各部には、女性職員や若手職員が所属しております。ま た、広く市民から意見を募集するため、現在のところ、特別な組織をつくることは考えており す。 ません。 ○副議長(前田正志君) 飯尾 暁議員。 ○1番(飯尾 暁君) では、よろしくお願いします。 学校再編について伺ってまいります。 学校統廃合で一番重要な要素は、住民の皆さんの合意だと指摘しましたけれども、それだけ ではなく、抱えています一般的な問題については、先ほど述べたとおりで、まだまだ多くの課 題があります。問題は山積だと述べました。 そのほかについての当局の認識については、地域や住民に及ぼす影響についても配慮が必要 と。子供たちの教育環境の充実を最優先することが大切だとのお答えであります。本市特有の ものも含めて、順次ただしていきたいと思います。 では最初に、7割の方々が賛成だということで、計画を進めるという政治姿勢が示されてお ります。住民の皆さんの意見は賛成7で、その他が3だという認識でありますが、なぜそうい う結果が出ることになったのか、その背景について、当局の見解を伺います。 ○副議長(前田正志君) 教育部長 久我健司君。 ○教育部長久我健司君) 少子化によりまして、児童数が減少し、学校の小規模化が進む中 で、子供たちが多様な考えに触れ、お互いに切磋琢磨できるような、より良い教育環境を望ま れている保護者の方が多くおられると考えております。 ○副議長(前田正志君) 飯尾 暁議員。 ○1番(飯尾 暁君) 切磋琢磨、何回もやりましたけれども、親御さんも競争教育の中で育 っているから、競争させないと気分が悪いということが裏づけられておりまして、これにより まして、当局がこうして宣伝するものですから、当然みんな乗ってしまったということが大変、 危惧されるわけであります。 - 179 - さて、お互い切磋琢磨できるような、より良い教育環境というのは、一体どういうことです か。 ○副議長(前田正志君) 教育部長 久我健司君。 ○教育部長久我健司君) 市教育委員会では、文部科学省が平成27年1月に策定いたしまし た公立小学校・中学校の適正規模・適正配置等に関する手引きというものがありまして、それ を受け、教育委員会会議において、茂原市の小中学校の適正規模を定めております。 具体的には、小学校の学級数は、クラス替えができる1学年2学級から3学級を標準とし、 中学校の学級数は、クラス替えと、全ての教科の免許を持った教員を配置することができる1 学年3学級から6学級を標準としたものでございます。以上でございます。 ○副議長(前田正志君) 飯尾 暁議員。 ○1番(飯尾 暁君) クラス替えてなんて、子供たちにとってどうでもいいことなのですよ、 はっきり言って。 本市再編基本計画には、各小学校の1975年からこの方の学級数や児童数が明記されておりま す。例えば新治小を見ると、既に1975年から、本市計画で決めました適正規模に満たない状態
    が続いておるわけであります。この状態はいつから始まったのか。データは75年からだから、 相当の卒業生がおるわけであります。この数十年間、多様な考え方に触れることができない。 お互いに切磋琢磨できない、こういう状態で卒業した人たちに何か不都合が本当に生じている んでしょうか。 ○副議長(前田正志君) 答弁求めます。教育部長 久我健司君。 ○教育部長久我健司君) 先ほど申し上げました文部科学省の適正規模・適正配置等に関す る手引きによれば、学級数や学級当たりの児童生徒数の減少により、学校運営上の課題が懸念 されていると記されております。以上です。 ○副議長(前田正志君) 飯尾 暁議員。 が出ているんですか、この50年ぐらいで。どうぞ。 ○副議長(前田正志君) 教育部長 久我健司君。 ○1番(飯尾 暁君) 私は、新治小学校のことを具体的に言ったわけですよ。そこで不都合 ○教育部長久我健司君) 卒業生個々の状況はよくわかりませんが、ただ私も、29年度、教 育委員会に来ましてから、新治小学校の保護者の方々、地域の方とお話を交わさせていただい ています。ちょっと不都合が出ているかどうかまでは、詳細なデータがございません。 ○副議長(前田正志君) 飯尾 暁議員。 - 180 - ○1番(飯尾 暁君) じゃ、統廃合なんか要らないんですよ。 地域や住民に及ぼす影響についても配慮が必要ということでありますけれども、具体的には どういうことでしょうか。このことについては十分解決され、施策が実行されていく見込みだ と言えるのでありましょうかどうか、見解を伺います。 ○副議長(前田正志君) 教育部長 久我健司君。 ○教育部長久我健司君) 教育委員会といたしましては、地域住民の方々に対して丁寧に説 明することが必要と考えております。 学校再編基本計画の策定後、説明会や意見交換会を実施しております。また、二宮小学校と 緑ヶ丘小学校の統合に当たりましては、保護者、地域の方々、教員で構成する統合準備委員会 を設置し、校名の決定や遠距離通学の対応など、さまざまな意見をいただいているところでご ざいます。 ○副議長(前田正志君) 飯尾 暁議員。 ○1番(飯尾 暁君) 山積する問題の、例えば本納地域の小中一貫校化の件ですけれども、 保護者や教育現場からの要求に基づくものではなく、教育委員会がトップダウン方式で教育現 場に押しつけようとしているもので、合意形成がないということが、問題なわけですよ。後か ら丁寧に説明しても、理解されることは難しいと思われますけれども、こういった今の状況を どう考えますか。 ○副議長(前田正志君) 教育部長 久我健司君。 ○教育部長久我健司君) 既に昨年の9月下旬に本納、新治、豊岡地区の自治会長の方々へ、 今の取り組みを説明いたしました。また、昨年の11月16日及び24日に、本納、新治、豊岡地区 におきまして自治会回覧を行うとともに、本納地区の3小学校及び本納中学校の保護者に案内 文を通しまして、本納小の本納中敷地への移転に関しての説明会を行っております。 また、家庭教育学級の開催などに合わせまして平成31年1月19日、本年の1月25日、リサイ クル活動の日に合わせて本年の2月15日にと、保護者と地域の方々に本納小学校の移転につい ての説明を行っております。 今後も引き続き、保護者や地域の方々に丁寧に説明してまいります。 ○副議長(前田正志君) 飯尾 暁議員。 ○1番(飯尾 暁君) 説明が政策誘導にならないように、ずっと注意してまいりたいと思い ます。 何度か指摘してまいりましたけれども、小学校というのは、子供たちが歩いていける距離に - 181 - あるのが理想でございます。学校再編で、地域から学校がなくなるとすれば、そういう地域に 若い世代が今後、住みたいと考えるかどうかなんです。一層の人口の偏在が進行すると思われ
    ますけれども、どう考えていますか。 ○副議長(前田正志君) 教育部長 久我健司君。 ○教育部長久我健司君) 保護者の方々が、一定の規模での学習を望んでいるのは申し上げ たとおりでございます。また、スクールバスなどの導入により、通学距離の問題は解決できる と考えております。 ○副議長(前田正志君) 飯尾 暁議員。 ○1番(飯尾 暁君) 小規模校は望ましくない、こういう科学的根拠がないということで、 適正規模も45年前の国会で、いわゆる俗説であるということが証明されておるのに、保護者の 不安をあおって、数合わせを行っているにすぎないという面があるわけですよね、これは。 小学校が地元になくて、遠いところへバスに乗せて子供を通わせるようになって、こういう ふうになったら、若い子育て世代から敬遠されることは、もう自明ではないですか。人間は品 物ではないから、物流の対象ではないのですよ。時計を持っていない。時計を読めないという 小学生のバス登下校、無理がありますよ。 幼稚園と違って、曜日ごとに下校時間が違う。行事によって下校の時刻が変わる日も多い。 バスの時間があるために急な変更もできない。放課後に子供を残すこともできないということ になれば、学校生活がバスに振り回されるという事態が想定されるのではないですか。 ○副議長(前田正志君) 教育部長 久我健司君。 ○教育部長久我健司君) 遠距離対策としてのスクールバスを採用した場合には、朝、早便、 遅便など、時差を設けて対応する予定でございます。また、学校行事等で登下校時刻が変更と なる場合は、月次計画、年次計画などを出しますので、バス会社とも密に連絡をとり、柔軟に 対応していきたいと考えております。 ○副議長(前田正志君) 飯尾 暁議員。 まくいくかって本当に心配ですよ。 ○1番(飯尾 暁君) 相手は小学生なんで、そうやって机上の空論で動かして、果たしてう さて、スクールバス通学で学童保育に対応できるのかという疑問があるわけですけれども、 当局のお考えは。 ○副議長(前田正志君) 教育部長 久我健司君。 ○教育部長久我健司君) 学童保育を利用する方は、原則、保護者が帰りは迎えに来ること - 182 - となっておりますので、下校時のスクールバスの利用は考えておりません。 ○副議長(前田正志君) 飯尾 暁議員。 ○1番(飯尾 暁君) そういう人ばっかりだったらいいのですけれども、かなりの困難性が 今から、想像するだに、そういうことがわかってくるのではないかと思われます。 さて、今後、まち・ひと・しごと創生総合戦略は、新たに策定されます基本計画に繰り込ま れるようでありますけれども、人口偏在を招く学校再編等、本市のまち・ひと・しごと創生総 合戦略に照らして、どうなのかということなのですよ。逆行しているのではないですかとさっ き言いましたよ。では、当局の見解を伺います。 ○副議長(前田正志君) 企画財政部長 麻生新太郎君。 ○企画財政部長(麻生新太郎君) 学校再編による教育環境の充実は、まち・ひと・しごと創 生総合戦略の基本施策である「安心して子育てできる環境づくり」と矛盾しないものと考えて おります。 ○副議長(前田正志君) 飯尾 暁議員。 ○1番(飯尾 暁君) 矛盾しないということですね。総合戦略では、みんなで何とかして市 の人口増加を目指すと。それが功を奏して、人口が増加するかもしれない。そういう計画や展 望を無視して、何ら職員の皆さんや市民の皆さんのそういう努力も勘案せずに、少子化で児童 が減少していく。こういう一方的な見通しで適正規模を決めていくような計画には、はっきり 言って未来はないと思います。 一生懸命みんなが人口を増やそうとしている。人を集めようとしている。それには全然逆行 していると思うのですが、全然矛盾はないということですけれども、安心して子育てできる環 境づくりというなら、地域コミュニティの拠点であります学校をなくさないということに関す
    る努力は尽くされたんでしょうか。あんまり見えてないんですけれども、学校をなくす作業ば かりに見えますけれども、何かやってこられたんでしょう。 ○副議長(前田正志君) 教育部長 久我健司君。 ○教育部長久我健司君) 教育委員会といたしましては、再三申し上げています教育環境の 充実、子供たちが多様な考えに触れてという視点で、教育環境の充実を最優先として取り組ん でいるところでございます。 ○副議長(前田正志君) 飯尾 暁議員。 ○1番(飯尾 暁君) 子供たちの教育環境の充実を最優先することが大切、こうおっしゃっ ていますけれども、具体的にどういうことを目指しているのか。それと最優先課題は何かとい - 183 - うことを伺います。 ○副議長(前田正志君) 教育部長 久我健司君。 ○教育部長久我健司君) 児童生徒が、集団の中で多様な考えに触れ、認め合い、協力し合 い、切磋琢磨するためには、一定の集団の規模が必要と考えております。 ○副議長(前田正志君) 飯尾 暁議員。 ○1番(飯尾 暁君) 当初からの議論で、多様な価値感や、多人数の中で育たないと問題が あるというなら、そういった検証データを示してほしいわけであります。こう言われていると か、何かそういう説いただくのですけれども、全くデータがないというね。 少し調べましたけれども、世の中に小規模学級が子供の学習のために望ましいという研究は あります。これはどういうものかというと、学級規模の及ぼす教育効果に関する研究2012年の 国立教育政策研究所のものがありますけども、その逆の小規模学級が望ましくないという研究 は、世の中にはない、こう聞いておりますが、どうでしょうか。 ○副議長(前田正志君) 教育部長 久我健司君。 ○教育部長久我健司君) 小規模学級が望ましくないという研究は、特に聞いてはございま せん。文部科学省の策定した公立小学校・中学校適正規模・適正配置等に関する手引きによれ ば、学級数が少ないことによる学校運営上の課題が、列記されているところでございます。幾 つか申し上げますと、クラス替えが全部または一部の学年でできない。クラブ活動や部活動の 種類が限定されてしまう。班活動やグループ分けでの制約が生じるなどなど、示されていると ころでございます。 ○副議長(前田正志君) 飯尾 暁議員。 ○1番(飯尾 暁君) それははっきり言って、研究の裏づけがあって、出しているものでは ないと思いますよ。今おっしゃったように、小規模校がだめだという研究は、ないということ を本当に裏づけているようなものです。 さきに述べましたように、学力世界一のフィンランド、こういったところをはじめ、アメリ カは別にして、人が幸せだと思える幸福度の高い北欧、ヨーロッパ諸国は、小学校はせいぜい 100人規模であります。昨年の日本の順位は世界で58位、これは幸福度の話です。このことを どう見るかということですよね。 児童虐待が叫ばれて、大人も子供も生きづらさを感じているのが、日本の現状であります。 詰め込み、競争主義に通じる適正規模の考えに合わせて、本市も統廃合を進める考えでありま す。適正規模に根拠がないことは、この間、示し続けてきたわけであります。小規模校をなく - 184 - さなければならない理由をいま一度確認します。 ○副議長(前田正志君) 教育部長 久我健司君。 ○教育部長久我健司君) 学校生活の中では、友達といろいろな意見を交わしたり、部活動 や学習活動をともに行い、社会性を養うということが大切であると考えており、一定の規模が 必要と考えております。 ○副議長(前田正志君) 飯尾 暁議員。 ○1番(飯尾 暁君) 一定規模がないと、そういうことができないということではないとい うことは、さっきから言っているのですけどね。後ほどまた言います。 新治小学校が、適正規模に満たない状況を続けてきたとさっき言いましたよね。これ、問題
    にしましたけれども、それほど一定規模が必要というなら、なぜ今まで放置してきたのか。統 廃合を進める皆さんの立場に立つとすれば、相当にまずい状態を続けてきたことになりません かね。今になって急に、やらなくてはと奮起したわけですけれども、その理由は何ですか。 ○副議長(前田正志君) 教育部長 久我健司君。 ○教育部長久我健司君) 新治小学校ということでございますので、新治小学校は25年前、 1995年、平成7年には172人の児童が在籍しておりましたが、その10年後の2005年、平成17年 には90人、2013年、平成25年より複式学級が存在しするようになっております。 人口減少によりまして、新治小学校が例示されましたが、市内全体で、昭和60年ごろのピー ク時の半分になっているのが現状でございます。児童生徒数が半分でございます。 その小規模化が進んでいる中で、平成29年3月、茂原市学校再編基本計画を、平成30年3月 に学校再編第1次実施計画を策定し、取り組んでおるところでございます。 ○副議長(前田正志君) 飯尾 暁議員。 ○1番(飯尾 暁君) 皆さんが今も大事にしている適正規模というのは、12学級とかいうわ けです。明らかにずっとそれに合致しないわけで、今さら極端に少なくなるから、またやると いう話で、何か12学級の意味は全然反映されていないような気がするんです。 それで、小規模校がだめで、統廃合が必要だというなら、そのための既成事実がないといけ ないわけですよね。新治小の卒業生が切磋琢磨できない。社会性に乏しい子供が量産されて仕 方がないという事実があるのですかということをですね。本当に新治地域の方々に大変失礼な 話でしょう。 では、本納地区の学校再編計画が迷走しております。当初は、3つの小学校を総合して、中 学校付近に新設するというはずであります。本納小の裏山の崖が危険だということで、先に中 - 185 - 学校敷地に教室を増設と。まずは新治小と本納小を移転して一つにまとめるというわけであり ます。総合推進の立場から言えば、豊岡小は取り残された状況でございます。これは朝一番の 三橋議員さんからも似たような話が出ておりました。 これは非常な不公平感と矛盾を感じるわけでありますけれども、住民の皆さんの考えを取り まとめているのか伺います。 ○副議長(前田正志君) 教育部長 久我健司君。 ○教育部長久我健司君) 新治小学校と豊岡小学校のことでございますが、現在、本納小学 校と本納中学校の小規模化が進んでいる中で、まずは本納小を本納中の敷地に入れるというこ とで、取り組んでいるところでございまして、新治小学校及び豊岡小学校の統合につきまして は今後、住民意見交換会などを実施した上で、十分検討を行い、来年度、令和2年度に策定す る予定の学校再編第2次実施計画の中で、決定していきたいというふうに考えているところで、 以前も御答弁させていただいたところでございます。 ○副議長(前田正志君) 飯尾 暁議員。 ○1番(飯尾 暁君) 豊岡小学校は今のところ、かやの外というわけであります。ありもし ない不安を当局が創出して、学校存続の危機を当局側がつくり出していると言わざるを得ませ ん。 本納小の危険区域に関しまして、崖の危険除去であるのか、中学校への早期移転なのか、住 民の中で分断が起きておるわけであります。 小規模校デメリット論を打ち出して、保護者に不安感を創出させるように誘導する。あたか も夢があるような、虚構でしかない小中一貫校制度を打ち出して、要はこれ、禁じ手だと思う のですよ。住民の分断を当局はつくり出しているようなものであると。 こういうところになっておりますけれども、どう収拾を図るつもりですか。 ○副議長(前田正志君) 教育部長 久我健司君。 ○教育部長久我健司君) 本納小学校本納中学校も、小規模化が進んでおります。今後5 年、10年後も、さらに小規模化が進んでいきます。本納小学校本納中学校の敷地内への移転 を教育委員会としては進めていくところでございます。 今後も、地域の方々、保護者の皆さんに丁寧に説明してまいります。 ○副議長(前田正志君) 飯尾 暁議員。
    ○1番(飯尾 暁君) メリットも、はっきりしない。逆に弊害が起きて、批判が出ておりま す小中一貫校についてであります。 - 186 - さきに小中一貫校が統廃合と一体で計画、設置され、地域住民の統廃合反対の声を抑え込ん でいる状況も生まれている。この辺によく似ていますけれども、義務教育段階から複数の学校 制度、教育制度が設けられることになり、教育の機会均等が崩されることにもなるわけであり ます。英語の早期導入、教育課程の前倒しなど、新たな詰め込み教育が危惧されるということ が、全国の例ではわかっております。 さきに述べましたように、本納地区の小学校統廃合が迷走していると言わざるを得ません。 しつこいですけれども、なぜ進めるんですか。 ○副議長(前田正志君) 教育部長 久我健司君。 ○教育部長久我健司君) 全国的に少子化が進む中、子供たちが切磋琢磨して成長するため、 環境を整えることは必要であると考えております。 本納地区の小中学校も小規模化は進んでおるところです。本納中学校へ、他の中学校へ統合 した場合、市の北部地域から中学校がなくなってしまい、望ましい教育環境とはならないため、 第1次実施計画策定時において、本納中を残して、特色ある教育を進めていくと定め、その実 施計画に基づいて、現在進めているところでございます。 ○副議長(前田正志君) 飯尾 暁議員。 ○1番(飯尾 暁君) 望ましい教育環境というのは、どうもあんまり望ましくないように思 うのです。何度も言葉がありました切磋琢磨なんて、じゃ一体何なのですか。これがないと、 子供たちや学校にどんな悪影響がある。またはあった。どうお考えですか。 ○副議長(前田正志君) 教育部長 久我健司君。 ○教育部長久我健司君) 切磋琢磨とは、一般的には友人同士が互いに励まし合い、競争し 合って、ともに向上することと捉えております。 小中学校におきましては、児童生徒がいろいろな考え方に触れることにより、互いに学び合 い、成長していくということだと考えております。児童生徒が集団の中で多様な考えに触れ、 認め合い、協力し合い、切磋琢磨することを通じて、思考力や表現力、判断力、問題解決能力 などを育み、社会性や規範意識を身につけさせることが重要であると考えております。 ○副議長(前田正志君) 飯尾議員に申し上げます。残り時間は3分弱となっておりますので、 よろしくお願いいたします。 飯尾 暁議員。 ○1番(飯尾 暁君) では、まとめます。 - 187 - 多様な価値感や、多人数の中でないと育たない問題があるというような検証データは、世の 中にない、こう聞いております。仮にあるというなら、数十年にわたって続けてこられた小規 模学校の教育が、これは失敗だったということになってしまうわけです。そしたら、努力され てきた先生たち、教育を受けた人も、みんなが否定されることになります。何で、小規模校で 頑張ってきたんだろうなと。 先ほども言いました新治小学校の出身者の皆さん、かかわった教育者の皆さん、保護者の皆 さんが、これは否定されかねないというわけです。 ずっと、データもなく、よくわかんない話、小規模校デメリット論は、教育データもなく、 机上の空論にすぎないわけです。これを認めていただきたい。 当局の皆さん、科学的な問題ではない統廃合論に基づいて、学校リストラを正当化して、議 論を誘導してきたというのは否めないわけです。誤りに気づかないという行政が、悲劇を招こ うとしている。もし、これが推進されれば、後々、何であんなことやったんだろうという批判 を受けることになると思います。 今まで、立ちどまって考えようというふうにずっと提案してまいりました。だけど、今度は 明確に、この本納地区での統廃合計画はきっぱり撤回していただきたい、こう申し上げます。 以上申し上げまして、私の質問を終わります。 ○副議長(前田正志君) 以上で、飯尾 暁議員の一般質問を終わります。
    これをもちまして、本日の議事日程は終了いたしました。 明日は、午前10時から本会議を開き、報告第1号並びに議案第1号から第24号までの質疑後 ☆ ☆ 委員会付託を議題といたします。 本日は以上で散会いたします。お疲れさまでした。 午後3時47分 散会 ○本日の会議要綱 1.一般質問 6.三橋弘明議員一般質問並びに当局の答弁 ① 本納地区学校再編計画について ② 小・中学校空調設備設置工事について 7.山田広宣議員の一般質問並びに当局の答弁 ① 水害対策について ② 高齢者施策について - 188 - 8.向後研二議員の一般質問並びに当局の答弁 ① 茂原市の災害について ② 令和2年度予算について ③ 総合計画について ④ 広報について ⑤ 市民体育館について ① 災害対策について ② 学校再編について 9.飯尾 暁議員の一般質問並びに当局の答弁 - 189 - ○出 席 議 員 議 長 ますだ よしお 君 副議長 前 田 正 志 君 1番 飯 尾 暁 君 2番 石 毛 隆 夫 君 3番 岡 沢 与志隆 君 4番 大 柿 恵 司 君 5番 平 ゆき子 君 6番 向 後 研 二 君 7番 杉 浦 康 一 君 8番 はつたに 幸 一 君 9番 小久保 ともこ 君 10番 田 畑 毅 君 11番 山 田 広 宣 君 13番 金 坂 道 人 君 14番 中 山 和 夫 君 15番 山 田 きよし 君 17番 鈴 木 敏 文 君 19番 三 橋 弘 明 君 20番 竹 本 正 明 君 21番 常 泉 健 一 君 22番 市 原 健 二 君 ☆ ☆ ○欠 席 議 員 な し ☆ ☆ - 190 - ○出席説明員 市 教 長 田 中 豊 彦 君 市
    長 豊 田 正 斗 君 育 長 内 田 達 也 君 事 中 村 光 一 君 副 理 総 務 部 長 山 田 隆 二 君 企 画 財 政 部 長 麻 生 新太郎 君 市 民 部 長 関 屋 典 君 福 祉 部 長 岩 瀬 裕 之 君 経 済 環 境 部 長 大 橋 一 夫 君 都 市 建 設 部 長 渡 辺 修 一 君 教 育 部 長 久 我 健 司 君 田 中 正 人 君 総 務 部 次 長 (総務課長事務取扱) 市 民 部 次 長 (生活課長事務取扱) 経 済 環 境 部 次 長 (商工観光課長事務取扱) 都 市 建 設 部 次 長 (都市整備課長事務取扱) 中 村 一 之 君 地 引 加代子 君 花 沢 春 雄 君 吉 田 茂 則 君 飯 尾 克 彦 君 秋 山 忠 君 渡 辺 裕次郎 君 職 員 課 長 平 井 仁 君 木 島 成 浩 君 企 画 財 政 部 次 長 (企画政策課長事務取扱) 福 祉 部 次 長 (社会福祉課長事務取扱) 都 市 建 設 部 次 長 (土木建設課長事務取扱) 教 育 部 次 長 (教育総務課長事務取扱) 財 政 課 長 ☆ ☆ ○出席事務局職員 事 務 局 長 内 山 千 里 局 長 補 佐 鶴 岡 隆 之 主 副 (議事係長事務取扱) 幹 田 中 憲 一 - 191 - ...